試験・調査報告


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様々ですし、材料と使用されている環境の組み合わせによって、起こりうる腐食形態が決まってきます。代表的な腐食形態を、表1に示します。3.腐食調査の一例SWSで腐食部の損傷調査を行う際は、電子顕微鏡を用いる腐食部の観察および元素分析や断面観察を行い、そこで観察される形状的要因、想定される腐食環境を総合的に加味して、腐食が発生した原因を特定します。例として、ステンレス鋼の腐食部の調査例を紹介します。実際の試験結果として、断面観察写真を掲載します。断面観察は、実際に腐食損傷が発生している箇所を切断し、鏡面研磨、エッチングという工程で試料を作ります。写真1〜2に示した結果では、たこつぼ型(入口が狭く、中で広がっている形状)の腐食孔が観察できました。このような腐食孔は、ステンレスの“孔食”でよく見られる形態であることから、この検体については孔食による損傷が発生していると断定できます。また、他の例として、写真3〜4に粒界腐食の例を紹介します。ステンレス鋼の結晶粒界に沿って腐食が進行していることから、粒界腐食による損傷と断定できます。このような粒界腐食は、高温が加わったことによる「鋭敏化」に起因して起こることが多いことから、材料に加わった熱の履歴などから、腐食に繋がる要因を推定します。実際の調査においては、これらの断面観察に加えて、SEM-EDX分析で腐食生成物に含まれている元素を調べ、どのような環境によって腐食が発生したのか推定することもあります。4.腐食試験について最後に、腐食試験について説明します。腐食試験とは、JISやASTMなどの規格で決められた溶液中で材料の耐食性を定量的に測る試験です。腐食性の強い溶液を用いたり、試験時の温度を上げたりして、実際に使用する環境よりも厳しい環境での耐食性を調べるという、いわゆる加速試験的な試験です。代表的な腐食試験を表2に示します。主にステンレス鋼の腐食試験を実施し、材料の耐食性を評価しています。特に溶接部は、母材とは異なる成分組成や金属組織になるため、母材よりも耐食性が劣ってしまうことがあり、耐食性の定量的な評価が重要になります。神鋼溶接サービス㈱技術調査部技術室志田康一▲写真1ステンレスの孔食(50倍撮影)▲写真2ステンレスの孔食(400倍撮影)▲写真3ステンレスの粒界腐食(50倍撮影)▲写真4ステンレスの粒界腐食(200倍撮影)表2腐食試験の一例試験JIS規格ASTM規格目的測定項目ステンレス鋼のしゅう酸エッチング試験ステンレス鋼の65%硝酸腐食試験方法(ヒューイ試験)ステンレス鋼の硫酸・硫酸銅腐食試験方法(シュトラウス試験)ステンレス鋼の塩化鉄腐食試験方法ステンレス鋼の孔食発生臨界温度試験G0571A262-AG0573A262-CG0575A262-E-G48-E-G48-A・鋭敏化の程度を調べる。・粒界のエッチング状態、ピット状態・粒界腐食の程度を調べる。・腐食減量・粒界腐食の程度を調べる。・腐食後、曲げ試験を行い割れの有無を調べる・耐孔食性を調べる。・塩化鉄水溶液中における腐食減量、孔食深さを測定・耐孔食性を調べる。・塩化鉄水溶液中で温度を変化し、孔食発生温度を測定2016Autumn14


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