試験・調査報告


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-1-私達の身の回りにある構造物や機器は、溶接で組み立てられているものが多くあります。溶接は、継手の構造が簡単であり経済的であることなどから、ネジやリベットなどの機械的接合法にとって代わり多く使われるようになっています。しかし、良いことばかりではなく、溶接構造物が壊れた原因を調べると、溶接部が何らかの影響を及ぼしていることを多く見受けます。例えば、溶接部が形状的な応力集中部となっていたり、残留応力などが原因で亀裂が発生したりすることがあります。また、溶接時にすでに割れが生じてしまい(溶接割れと呼んでいます)、その割れに気づかずに使用し続けたことによって大きな破壊に至ってしまうこともあります。このようなことから、構造物を溶接で組み立てる際には細心の注意を払う必要があります。溶接割れにはどのような種類があるかを紹介します。溶接割れは、以下に示すように、発生する温度や発生機構により高温割れ、低温割れ、再熱割れの3種類に大きく分類されています。・高温割れ:凝固割れや液化割れなどがあり、鋼の溶接では1000℃以上で発生することが多い。・低温割れ:水素による遅れ割れや焼き割れなどがあり、200℃以下で発生することが多い。・再熱割れ:溶接部の残留応力を除去するための熱処理時や構造物を高温で使用中に発生する割れであり、高温割れに近い温度で発生する。ただし、発生機構が異なるため高温割れとは切り離して分類されている。<高温割れとは>溶接割れは、3種類に分類されていることがお分かりになったと思います。では、高温割れについてもう少し詳しくご説明します。JIS用語辞典に、「高温割れとは:溶接部の凝固温度範囲又はその直下のような高温で発生する割れ」と定義されています。高温割れには、凝固過程で溶接金属に生じる「凝固割れ」と熱影響部に生じる「液化割れ」があります。液化割れは、多層溶接によって再加熱された溶接金属に生じることもあります。本題である凝固割れは、溶接割れの中のさらに高温割れのひとつであるこ溶接割れとは><とがお分かりになると思います。<凝固割れとは>凝固割れは、溶融金属の最終凝固部が完全に凝固していない状態(半溶融状態)で収縮ひずみが加わるために生じるものです。では、凝固割れが起きやすい状態を下記に紹介します。1)低融点化合物を作りやすいP(リン)やS(硫黄)などの元素が多く含まれている。低融点化合物は凝固する際に固まり難いため最終凝固部に集まりやすく、凝固収縮力に対して抵抗力がないため割れが生じやすくなります。2)溶接断面形状が梨形ビードになる。図1に梨形ビード形状と凝固割れ発生位置の関係図を示します。凝固割れは、ビード断面形状がビード幅(W)とビード高さ(H)の比(H/W)が0.8以上になると、1)で記述したと同じような原因で割れが発生しやすいとされています。3)拘束力が強い。構造物などの溶接部の拘束力が強いほど収縮ひずみが強くなり、割れが発生しやすくなります。高温割れ(凝固割れ)試験・調査報告溶接部の重要性><


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