試験・調査報告


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-1-パソコンが高性能になってきた昨今、高度な数値計算をパソコン上で行えるようになってきました。今回は、構造物を対象としたシミュレーションについて、特に溶接をシミュレーションするソフトをご紹介します。<2.シミュレーションとは>まずはじめに、「シミュレーション」についてお話します。「シミュレーション」とは、三省堂デイリー新語辞典によると、「物理的あるいは抽象的なシステムをモデルで表現し,そのモデルを使って実験を行うこと。実際に模型を作って行う物理的シミュレーションと,数学的モデルをコンピュータ上で扱う論理的シミュレーションがある。」とあります。難しいですね。要するに、実際の製品ではなくモデルを用いて試験することを言います。このうち今回は、コンピュータ上で扱う論理的シミュレーションについて取り上げたいと思います。CAE(ComputerAidedEngineering)とも呼ばれるコンピュータシミュレーションですが、元々は製品設計時の試作&性能試験の回数を減らすために利用され始めました。ある程度のシミュレーションを初期の設計段階に行っておいて、実際の製品の試作は最後の方に数回程度入れるだけにすれば、開発時間もコストも大幅に削減できます。これは自動車や重工、建築等、1回あたりの試作と性能試験に多額の費用がかかる分野で特に大きな効果を挙げており、今やCAEなしでは製品開発はできない状況です(筆者が聞いた話では、重機関係等は部品の9割以上にシミュレーションを行っているそうです)。<3.FEMとは>シミュレーションする方法には、有限要素法、境界要素法、有限差分法、ハイブリッド法等いくつかあります。それぞれに長所・短所がありますが、今回は最も一般的に用いられている有限要素法に限定してお話します。熱伝導や変形といった現象は、微分方程式で表すことができます。この方程式は、ごく単純な形状・条件であれば数学的に解くことができますが、実際の構造物のように複雑な形状の場合は、そのままでは解くことができません。そこで、複雑な形状を三角形や四角形といった単純な要素が集まったモデルとして考えてやれば、個々の要素ごとに計算した結果をまとめることで、形状全体の問題を解くことができます。有限要素法は、このような考え溶接シミュレーション試験試験・調査報告1.はじめに><図1.パイプのモデルをメッシングした例を基に登場した手法の一つであり、FEM(FiniteElementMethodの略)の和訳です。解析するモデルを小さな要素に分けることをメッシュに切る、メッシングする、等と言いますが、パイプ形状をメ.解析内容の決定2.解析条件の整理3.データ(モデル)の収集4.プリプロセッサ(前処理ソフト)で解析モデ1ルを作成する(メッシング等を行う)5.ソルバー(解析エンジン)で計算する6.ポストプロセッサ(後処理ソフト)で計算結果を表示・分析するッシングした例を図1に示します。実際の解析手順としては、


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