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※本稿は掲載当時の情報です。詳しくは(株)神戸製鋼所にご確認ください。新人営業マンのための溶接基礎講座第回『表面硬化肉盛溶接について』表面硬化肉盛溶接は、主に摩耗した各種機械部品などの再生のために行われますが、部材が新品の段階でも摩耗に適した肉盛溶接を行うことがあります。何れも経済的に耐久度を高めることができ、土木建設機械をはじめ製鉄、鉄道、セメント鉱業などの各分野で広く利用されています。今回は、各種の摩耗に適した溶接材料の選定と溶接のポイントについて、比較的使用頻度の高い、アーク溶接法について説明したいと思います。.摩耗の種類について金属相互間の摩耗土砂・岩石等による摩耗衝撃による摩耗高速流体による摩耗金属の摩耗形態は種々次のようなものがあります。①②③④実際にはこれらの摩耗形態が複合して進行するケースが多く、さらに酸化や腐食など環境因子が複合するケースもあります。.溶接材料の種類と特徴溶接材料(肉盛合金)は表に示しますように、溶接金属のミクロ組織や成分系でいくつかに分類され、それぞれ特徴があります。又、表は弊社の銘柄と用途について纏めたものです。.溶接材料の選定について既に述べましたように、実際の摩耗状況は、意外と複雑な形で進行していくケースが多いので、種々の摩耗が起こる中で摩耗減量の一番大きい要因を見つけ出し、その要因に適合する溶接材料を選択することが大切です。<溶接材料選定時の注意点>-.溶接割れに対しての考え方硬化肉盛溶接は、比較的割れやすい鋼材に硬い金属を肉盛するので、常に『割れ』が付き纏います。母材の割れは『絶対禁物』ですが、肉盛金属はそう備考耐割れ性が良好。溶接後、機械加工が可能。安価。軽衝撃下でのあらゆる研削摩耗に適す。耐酸化性も良好。強靭で耐割れ性が良好。強靭で重衝撃の摩耗に適す。溶接後は軟らかいが、加工硬化性大。高温硬度大。靭性良好。エロージョン(低衝撃下での高速小流体による摩耗)に特に強い。かなりの研削摩耗に適す。但し、重衝撃下では剥離の可能性大。耐衝撃性○耐食性耐熱性××△〜×○〜△○〜△○△△○○△○△△○○△△△◎◎××耐摩耗性金属土砂△○△○○△◎◎○○○○×○△×肉盛合金の分類パーライト系マルテンサイト系%クロムステンレス鋼系セミオーステナイト系ビッカース硬さHv〜〜〜〜高マンガン系オーステナイト系高クロム鉄系タングステン炭化物系〜〜〜〜◎〜×の評価基準◎⇒かなり良好○⇒良好△⇒やや劣る×⇒劣る表肉盛合金別の主な特性について(コバルト系については省略しております)主な用途歯車、シャフト、ブルドーザーローラ・スプロケット、下盛用ブルドーザーローラ・アイドラー・トラックリンク、製鉄用ローラ、カッターナイフ、ケーシングHF⇒バルブシート、攪拌プロペラその他⇒製鉄用各種ロールリッパーチップ、インペラ、ブレーカークラッシャー・ハンマ、クラッシャー・ジョーホットシャー、ホットソークロッシングレール、熱間金型クラッシャーロータ焼却炉のスクリューショベルティーズ、カッタナイフコンクリートカッタ、アースドリル自動材料G/USH〜NPFB/USBG/USH・NMF/USHNPFBH/USBPFHM/USHPFBS/USB-----表肉盛合金別の神鋼銘柄と主な用途について神鋼銘柄(自動材料で一部省略しています)肉盛合金の分類パーライト系マルテンサイト系電弧棒HF・・HF半自動材料MG・DWH・HF・・HF・・KDWH・DWH・%クロムステンレス鋼系セミオーステナイト系高マンガン系オーステナイト系HF・CRCR・HFHFHFMC高クロム鉄系タングステン炭化物系HFHFHF11|年月号(冬号)DWHS・DWH-DWHDWHDWHDWHMV-