>> P.43
塩基度溶接棒の被覆剤やサブマージアーク溶接に用いNi=られるフラックスは溶接時に溶融し、酸化物あるWi/Mi─────(Wi/Mi)Σ=ni──Σniいは酸化物と少量のふっ化物で構成されるスラグWi:各成分の重量%になります。スラグの主成分の酸化物は表1に示Mi:各成分の分子量または原子量すように塩基性、中性および酸性の3種類に分けNi:各成分のモル分率られます。塩基性酸化物が多くを占めるスラグは塩基度(BL)の値については、プラスの値が大き塩基性が強くなり、酸性酸化物が多くを占めるスいほど塩基性が強く、マイナスの値が大きいほどラグは酸性が強くなります。このように溶接スラ酸性が強いことを示します。グの塩基や酸の強さを端的に表すのが“塩基度ところで溶接金属の機械的性質は溶接材料によ(basicity)”です。塩基度の表示方法は一般的にはって大きく左右されることがよく知られていま次の形で示されます。塩基度=Σ塩基性成分──────Σ酸性成分す。とくに機械的性質に直接影響を及ぼす化学成分は、溶接材料によって決まるといっても過言ではないでしょう。溶接金属に含まれる成分の中で酸素〔O〕は溶接金属のじん性に大きな影響を与え溶接スラグについては組成や目的に応じて種々る成分の一つですが、この溶接金属中の〔O〕と密の式が用いられています。例えば、IIWでは次式に接な関係を持っているのがスラグの塩基度です。示すようにB=CaF2+CaO+MgO+BaO+SrO+Na2O+K2O+Li2O+(MnO+FeO)─────────────────────────────────SiO2+(Al2O3+TiO2+ZrO2)一般にスラグの塩基度が高くなると溶接金属の〔O〕は減少し、じん性は良好になり、またその反対に塩基度が低くなると〔O〕は増加してじん性は塩基度を塩基性成分と酸性成分の比として表わ劣化する傾向が見られます。し、Bが大きい程塩基性が強いことを示していま次に溶接作業性とスラグの塩基度の関係についす。また、この他次の式もよく用いられています。て触れてみます。溶接作業性は溶接姿勢や溶接条塩基度(BL)=Σai・Ni件など溶接施工時のいろいろな条件の影響を受けここでaiは各酸化物の固有の定数で、表2に示るので、スラグの塩基度との関係だけで一概に論す値をとり、またNiはそれぞれの酸化物のモル分じることはできませんが、ごく大まかにいうなら率を示します。なおモル分率は次の式によって求ば塩基度が低い酸性スラグの場合は外観や形状が良好なビードが得易く、塩基度が高い塩基性スラグの場合は、酸性スラグと比較すると劣る傾向が見られます。しかしながら溶接材料の進歩にともない最近では高塩基性タイプのものでも作業性が良好なものが開発されていますので、何年かのちにはこのような説も昔話として話されるようになるかも知れません。(引用文献)稲垣道夫、蓮井淳、橋本達哉、溶接加工(1971)第2章アーク溶接の基礎”P132〜P133。(1983年5月号)ai6.05―6.30―4.97―0.24.84.03.4めます。表1酸化物の分類表2各種酸化物ののai値分類酸化物酸化物CaOSiO2TiO2Al023PO,SiO22TiO,Al2O2,Fe3O23CrO2,TiO233MgO,FeO,MnOCaO,NaO,KO22MnOMgOFeO酸性中性塩基性24