技術がいど2012-201501


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「MX-Z200MP」澤村直希(株)神戸製鋼所溶接事業部門開発部溶接開発室1.はじめに2.ワイヤ諸元わが国におけるマグ溶接(含む炭酸ガスアーク溶接)表1にワイヤ諸元および規格を示す。フラックス入りワイヤは1980年代前半から造船を初めとMX-Z200MPは、炭酸ガスをシールドガスとし、する各種産業分野で高能率性かつ優れた溶接作業性等溶接電源は一般的な直流定電圧特性(極性:ワイヤの技術的特徴を評価され、溶接施工の合理化および省(+))で使用する。適用姿勢は、下向および水平すみ肉人化に応える溶接材料として適用拡大が進んでいる。特溶接であり、該当規格はJISZ3313T49J0T1-0CA-Uにに造船や橋梁分野では全姿勢溶接フラックス入りワイヤ分類される。やすみ肉溶接フラックス入りワイヤ等部材に合わせて多様なフラックス入りワイヤが適用されており、鉄骨等3.ワイヤの特徴多くの産業分野でも使用が拡大してきている。3.1多層すみ肉溶接に最適ここに紹介するMX-Z200MPは、上述した従来のすみ肉溶接フラックス入りワイヤを用いて多層各種産業分野を中心に拡大するすみ肉溶接での大脚長すみ肉溶接を行った場合、スラグが部分的に自然はく離化のニーズに対応するために開発されたものである。こしてしまうため、ビード重ね目の揃いが悪くなり、かつビのフラックス入りワイヤは、従来のすみ肉溶接フラックスード表面にスパッタが付着する等、良好なビード外観を入りワイヤに比べてビードへのスラグ密着性が良好で得ることがむずかしかった。MX-Z200MPは、あるという特徴を持ち、多層すみ肉溶接においてもスラ従来のすみ肉溶接フラックス入りワイヤに比べて優れたグの自然はく離が生じないため、ビード重ね目の揃ったスラグ密着性を持っているため、特に多層すみ肉溶接美しいビード形状が得られる。また、従来のすみ肉用フにおいてビード重ね目の揃った美しい形状が得られるとラックス入りワイヤの持つ良好な耐気孔性を保ちつつ、いう特長を生かし、鉄骨、橋梁等の多分野にて多層盛りさらに低ヒューム、低スパッタ化を図ったものである。溶接に適用されている。以下に、MX-Z200MPの諸性能について報1パスおよび3パス溶接を行った際の、結果の一例を示す。図1に1パス目から3パス目までのトーチ角度お炭酸ガスアーク溶接フラックス入りワイヤ軟鋼および490N/mm2級高張力鋼DCワイヤ(+)下向および水平すみ肉溶接JISZ3313T49J0T1-0CA-U1.2mmφ,1.4mmφ12.5kg・20kgスプール、250kgパック-1-3パス目1パス目2パス目45°図1トーチ角度および狙い位置表1ワイヤ諸元種類適用鋼種電源適用姿勢該当規格サイズ包装形態告する。技術レポート[vol.522012-1]多層水平すみ肉溶接用フラックス入りワイヤ


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