技術がいど2012-201501


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なるまで、己の作品を世に問うてはならぬ」。家訓に定をキラキラさせて喜んで下さるんですよ。そのたびめられた40歳を迎えて、初めて、尾上さんは、先代に仕に、一閑張をやっていてよかった、私のほうこそ幸事を継ぐ意思を伝えたという。せだなあって思います」いま、かつて旅をした先人の足跡を追うように、尾上展示会や教室で日本各地を訪ねると、あちらこちらでさんも全国各地を飛び回っている。より多くの人に、一何十年、何百年前の先人たちの作品や旅の記録が見閑の精神と正統な制作技法を伝えたい――。そのためつかるそうだ。まるで、尾上さんが訪ねることをきっかに尾上さんは、各地を巡って一閑張の展示会や教室をけに、その土地に残された過去が紐解かれていくよう開いているのだ。に。そしてまた、先人たちの足跡が、尾上さんの元にも新しい出会いの縁を導き繋いでくれる。「小さいお子さんから80代、90代の方までいろんな方とお会いします。英語圏はもちろん、フランス、スペ「いかなる月日が流れしも、人の心は永久に変わらイン、マリ共和国、タンザニア…、いろんな国からもん」。一閑の言葉を胸に、尾上さんの旅は、これからも習いにいらっしゃいます。震災後の福島では、おい続く。で下さったうち半数近くの方が、仮設住宅からわざわざ訪ねて下さいました。でもね、歳や男女の区別も、住んでいる場所や環境の差もないんです。どんな方でも本物の一閑張に触れると、すごい!と笑顔【取材協力】一閑張アトリエ夢一人http://www.yumehitori.com/石田祥子泉王子家の一四代家元・尾上瑞宝さん。保育園の子どもたちと作った、魚釣りのおもちゃ。釣竿も魚も、紙と糊だけで作ることができる。ペン立ては、小学3年生の男の子から贈られたものだそう。2014年6月、福島市の瀬上嶋貫本家邸にて行われた「飛来一閑泉王子家14代家元瑞宝一門作品展」。


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