技術がいど2012-201501


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技術がいどVol.532013年5月号-2-ットし、自動運転を行います(図3参照)。次に、試料溶液は、②ペリスタリックポンプによって一定量導入され、③ネブライザーによって④スプレーチャンバー内に噴霧し、一定の粒径のミストだけを⑤トーチ、⑥プラズマへ導入します(図1試料導入部、図4参照)。プラズマに導入された溶液中の原子は、脱溶媒→原子化→イオン化し、四重極部に導入されます(図1励起部)。四重極部に導入されたイオンは、質量電荷比(m/z)ごとに分離され、検出器で検出されます(図1検出部)。アルゴンプラズマで生成されたイオンは、φ1mm程度の小さな孔を持つ⑦サンプリングコーンと⑧スキマーコーンを通過します。ここでは、差動排気系を採用して、大気圧下から真空雰囲気の検出部に効率よく導入できるようにしています。⑨イオンレンズ部は、スキマーコーンを通過したイオンを効率よく⑩四重極に導くとともに、プラズマの紫外線が⑪検出器に入らないようにして、バックグラウンドを低減するものです。原理としては、90°偏向型、軸ずらし型等様々な手法がとられています。イオンレンズを通過したイオンは、⑫コリジョン・リアクションセル(詳細は後述する)を通過し、直流電圧および高周波電圧を印加された四重極によって、特定の質量電荷比(m/z)のイオンだけに分離され、検出器に導入されます。⑤、⑥⑦、⑧、⑪、⑨、⑩③、④②①図2装置外観


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