技術がいど2012-201501


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白竹のほかには、「図面角竹(ずめんかくちく)」と採取されたままの天然の竹には、各々に反りや曲いう、人工的に柄付けされた竹もある。「角竹」というりがある。それを、職人たちは一本ずつ手仕事で矯名の通り、タケノコが柔らかいうちに専用の木枠には正し、まっすぐな美しい竹材へと整えていく。反りやめ込んで、四角い切り口を持った竹として生育させる曲りを矯正した後も、加工用途に合わせて「切る」、のだという。「割る」、「削る」、「曲げる」、「編む」……といったあるいは、孟宗竹の突然変異で亀の甲羅のような数々の工程が待っている。そのすべてにおいて、竹形状を呈する希少竹材「亀甲竹(きっこうちく)」も面の扱いには熟練の職人の手が欠かせない。白い。さらに、意図的に人の手によって半枯れ状態150年以上を経たという希少で高価な竹材「本煤を作り出すことで、表面に錆色の斑点模様を浮き上竹(ほんすすだけ)」の扱いはとりわけ難しく、加工でがらせた「錆竹」も、独特の風情で珍重される。きる職人も限られるという。これら4品種の京銘竹は、京都府伝統工芸品に指定された代表的な竹材だ。いや、厳密に言えば、機械で加工できないことは京銘竹の一種、【図面角竹】。タケノコを京銘竹の一種、【亀甲竹】。天然の孟宗竹が、茅葺き屋根の古民家の骨組みとして四角い枠で矯正し、人工的に角竹として突然変異で亀の甲羅状になったもの。かまどの煙に燻され続け、150年以上を成長させたもの。長いものはまれで、貴重な品。経た希少な【本煤竹】。ふくよかな風合いは年月の賜物だ。丸竹を一度に分割するための「菊割」と呼ばれる道具と枕木。今となっては、加工に使う道具自体も貴重で、修理しながら大切に使用しているという。長い竹の両端を2人の職人で支え、勢いを付けて2階から1階方向へと竹を割る。


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