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技術がいどVol.502010年8月号<3.電気化学試験>3-1.電気化学試験の因子-2-電気化学試験では、試験片の電位(電圧)、電流とこれらの時間的な変化で評価します。電位は反応の起こりやすさ(酸化性、腐食反応の強弱)を示し、電流は腐食反応の速度を示しています。大抵は単位面積当たりの電流密度で表現され、その値は電位に伴って変化します。腐食反応は、先ほど述べたように電子の受け渡し反応ですから、腐食反応が活発になればそれだけ電子の受け渡しが増える、すなわち電流が大きくなります。また、反応が停滞すれば電子の受け渡しも減りますので、電流の値は一定になります。電気化学試験は、電位測定と分極測定の2種類に大別されます。電位測定とは、試験片と試験片を浸漬した溶液との間に生じた電位の変化を経時的に測定するもので、時間の経過に伴って電位が安定する段階までを測定します。この安定した電位を自然電位と言います。分極測定とは,この自然電位からさらに外部電源を用いて試験片の電位を変化させる(分極する)方法で、反応電流と電位との関係を表したものを分極曲線と言います。電気化学試験用の試験片は、導線を接続して作用電極とし、照合電極(基準電極)、対極とともにポテンショスタット(定電位電解装置)に接続します。試験片の電位は、この照合電極との電位差として測定します。また、対極は試験片と照合電極との間の電位差を一定に保つように試験片との間に電流を流すもので、この電流を電流密度に換算します。実験装置の外観および測定装置の模式図を、写真1と図2、3にそれぞれ示します。写真1はポテンショスタットに試験片を接続した状態、図2はポテンショスタットの模式図であり、図3は写真1の模式図です。測定セルポテンショスタット写真1測定装置の外観ポテンショスタット(定電位電解装置)⊿E参照電極試料電極⊿i対極(Pt)⊿E:試料電極と参照電極との間の電位(この電位が測定結果の電位となる)⊿i:⊿Eを一定に保つため、試料電極と対極との間に流す電流(この電流値が、単位面積あたりの値に換算されて、測定結果の電流密度となる)図2ポテンショスタットの模式図