試験・調査報告


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透過度計階調計図3きずの一例(中央の溶接部にある黒い丸がブローホール)なお、ティグ溶接時のタングステン巻込みも丸いきずとして撮影されますが、タングステンは高比重のためX線が透過しにくく、X線フィルムでは白く撮影されます。透過度計(図4)は像質および識別可能なきずの寸法の判断を行うためのもので、階調計(図5)は試験条件(管電圧、散乱線の状態、濃度、現像条件など)を管理するものとなります。このほか、X線フィルムだけでは放射線に対して感度が低く長時間の露出が必要となるため、通常は増感紙(鉛箔増感紙など)が使用されます。これは、X線フィルム両面を増感紙で挟むことにより表面から発生する二次電子による増感作用を利用するもので、散乱線の低減効果もあります。図4透過度計の一例図5階調計の一例撮影配置として下記の関係式によるA級とB級が規定されていますが、一般的にはA級が採用されています。微細なきずを検出するには、きず検出感度が高くなるB級とします。B級では透過度計の最小識別線径は小さくなり微細なきずが撮影できるようになりますが、線源が遠くなることから、透過写真の必要条件を満足するには露出時間が長くなることに注意が必要です。【鋼板の突合せ溶接継手の撮影配置】・A級:通常の撮影条件L1≧2L3、L1+L2≧mL2→mは2・f/dまたは6のいずれか大きい方f:線源寸法d:透過度計の最小識別線径・B級:きず検出感度の高い撮影条件L1≧3L3、L1+L2≧mL2→mは3・f/dまたは7のいずれか大きい方このほか、鋼管の撮影方法には内部線源撮影方法、内部フィルム撮影方法、二重壁片面撮影方法および二重壁両面撮影方法があります。また、T溶接継手の撮影方法もあります。これらの撮影配置や透過写真の必要条件は鋼板の場合と異なりますので、詳細は規格の各附属書を参照願います。3.きずの像の分類透過写真できずの像が認められたらJISZ3104附属書4「透過写真のきずの像の分類方法」に従って、きずの種別ごとに点数や長さを評価して1〜4類に分類し、最終的に総合分類することになります。この分類が複雑で判断が難しいことから、読者の皆さまが放射線透過試験報告書を受領した際に試験結果が正しいか判断できるように、きずの分類について解説します。きず点数やきずの長さの決定および総合分類には基本的な基準以外にただし書きがあるため、資格保有者でもきずの像の分類の判断に迷うことがあり注意が必要です。放射線透過試験報告書で「きずの像の分類が2類とあるが1類ではないのか?」、あるいは「総合分類で1類とあるが2類ではないのか?」などと疑問に思われることがあるかもしれませんが、ただし書きの基準も含めて判断された結果であり、詳細については各規格のきずの像の分類方法を確認いただければ幸いです。なお、きずの像が認められない場合に1類と分類している報告書を見かけることがありますが、きずの像が認められなければ分類そのものができないので、「きずなし」とするのが正しい報告です。2025Winter14


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