新人営業マンのための溶接基礎講座


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※本稿は掲載当時の情報です。詳しくは(株)神戸製鋼所にご確認ください。新人営業マンのための溶接基礎講座「各種鋼材とその溶接材料について」第回『海浜・海岸耐候性鋼の溶接材料について』耐候性鋼は、普通鋼にCu,Cr,P,Niなどの元素を少量添加することにより、大気中における耐食性、耐久性を向上させた低合金鋼です。耐候性鋼を素地のまま大気中に放置すると、初めは普通鋼と同様にさびが発生しますが、時間の経過(約年以上)とともに、添加元素の働きにより、母材表面にきめ細かい酸化皮膜を形成し、その後の腐食を抑制します。まさに、“錆で錆を制する鋼”です。特に橋梁分野では、ミニマムメンテナンスの考え方から建設初期の防錆塗装費およびその後の塗り替え塗装費の費用の軽減が可能な、耐候性鋼の需要が高まっています。しかし、この耐候性鋼(JISG)は飛来塩分量の許容値が“.mmd(mg/dm/day)以下と定められており、海岸に近い地域での使用が出来ませんでした。さらに、海からの飛来塩分量の少ない内陸部の橋梁でも、年スパイクタイヤの使用が禁止になって以降路面凍結防止剤の散布が増大した結果、高塩分環境下にさらされることによる弊害が指摘されはじめました。このような背景から、従来より厳しい高塩分環境下でも無塗装使用が可能となる、耐塩害性に優れた新しい耐候性鋼の出現が望まれていました。その結果開発された新型耐候性鋼が、“海浜・海岸耐候性鋼”と呼ばれるものです。.海浜・海岸耐候性鋼成分系は鉄鋼各社で異なっていますが、いずれもCrを添加せずCu,Ni,Mo,Ti等を適量添加した低合金鋼です。機械的性質等の諸性能はJISGの規格を満足していますが、一部の成分が規格を外れるため、現状では“JIS規格相当品”として扱われています。鉄鋼各社で各種の成分系が市販されていますが、腐食減量の経年変化の一例を下図に示しますが、腐食減量はいずれも従来の耐候性鋼の半分以下となっております。30.000飛来塩分量:0.23mdd12試験期間(年)3□:SS400○:SMA400●:1.5%Ni-0.3Mo系0.080.060.040.02片面板厚減少量(mm):普通鋼:JIS耐候性鋼●:1%Cu-1%Ni-0.05Ti系*飛来塩分量0.3〜0.8mddに相当する腐食減量●●**●1*:層状はく離錆あり*●層状はく離錆なし2試験期間(年)0.300.250.200.150.100.050.000片面板厚減少量(mm)図Cu-Ni-Ti系鋼板の腐食減量の経年変化図Ni-Mo系鋼板の腐食減量の経年変化11|年月号(冬号)


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