用語解説


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建築構造用高性能HT―590鋼建築用高張力鋼にはHT―490鋼が広く用いられ御技術の活用により、軟質相のフェライト組織をていますが、建物の高層化や有効空間の拡大など適宜混在させることで、強度と降伏比のバランスの要求を背景として、鋼材の高強度化が望まれてを取るように設計されています。いました。一般に、鋼の強度を上げれば、許容応ところで、本鋼材はSM490鋼で代表されるよう力を高めることができ、構造物の板厚を薄くしてなJIS規格該当材ではなく、建設大臣による特別認重量軽減などが可能になります。定材であり、適用板厚は19㎜以上100㎜以下に限定しかし、従来の製造方法で作られた高張力鋼のされています。降伏比(降伏点/引張強さ:本誌51ページを参照)鋼材規格の概要を表1に示しますが、従来鋼には、高強度化すればするほど高くなり、塑性変形次の特性を付与したものです。①降伏比を制限す能力が低下するという問題がありました。ることで、変形性能に優れる。②降伏点または耐いっぽう、世界有数の地震国であるわが国では、力の上下限値を制限することで、性能のバラツキ1981年に改正された建築基準法に新耐震設計法がをなくす。③炭素当量または溶接割れ感受性組成制定され、塑性変形能力の重要性が取り上げられを制限することで、溶接性に優れる。これが「高ています。しかも塑性変形能力の低下は、大地震性能」の称号が付く所以です。に遭遇したさいに建物の倒壊を招いてしまう恐れ1995年1月17日の未明に起きた「阪神・淡路大震もあるそうです。災」は、皆さんのご記憶に新しいと思いますが、このような理由から、建築分野においてHT―あの惨劇を二度と繰り返さないためにも、さらな590鋼が適用されることは極めて稀でしたが、最近る努力や工夫が必要でしょう。では厚板製造技術の進歩により低降伏比型の鋼板が開発され、「建築構造用高性能HT―590鋼(SA参考文献・資料440)」と呼ばれています。1)間渕:日本鉄鋼協会159,160回西山記念講座従来製法材は、硬質相である微細なベイナイト2)建設省建築研究所、鋼材倶楽部、高性能鋼利用技術指または均一なマルテンサイト組織になるのに対針(1994)し、本材料は、TMCP(ThermoMechanicalControlProcess:本誌200ページを参照)などの制(1997年3月号)表1建築構造用高性能HT―590鋼(SA440)の仕様概要種類の記号板厚(㎜)化学成分(%)強度特性衝撃特性Ceq.Pcm.YP(MPa)TSMPa)降伏比(%)vE0(J)SA440BおよびSA440C19〜40≦0.44≦0.2840〜100≦0.47≦0.30440〜540590〜740≦80≧47(注)SA440BはP≦0.030%,SA440CはP≦0.020%。209


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