>> P.171
用語解説耐硫酸露点腐食鋼耐硫酸露点腐食鋼は、一般の炭ことになります。優れていることがわかります。素鋼や耐候性鋼に比較して硫酸にこの腐食は高温・高濃度の硫酸硫酸露点腐食は、環境によって対する耐食性が数倍優れるというによるものであるため、一般の炭も腐食量が大きく変化する場合が特徴を持つ鋼です。素鋼や耐候性鋼だけでなくステンあるため、ボイラなど構造物の構硫酸露点腐食とは、高温の硫酸レス鋼でも激しく腐食されます。造、運転状況、雰囲気温度などのガスが、露点以下となる低温部分硫酸露点腐食に対する耐食性を実際の使用環境をよく確認する等で高濃度の硫酸として金属に付着改善するため、添加合金成分の影の注意が必要です。また、使用環して起こる腐食であり、主にボイ響が調べられ*)、各鉄鋼メーカー境にあわせ、各種特性を持った鋼ラの空気予熱器、煙道内、集塵機から各種耐硫酸露点腐食鋼が開発・板が市販されています。などで問題となる現象です。市販されています。化学成分の一溶接材料については、溶接金属重油等の硫黄(S)を含む燃料を例を表1に示しますが、各社で多部も鋼板と同等の耐食性が要求さ燃焼させると亜硫酸ガス(SO2)が少差があるものの、耐食性を改善れるため、鋼板の種類にあわせた発生しますが、その一部はさらにするためCu,Cr,Sb等が添加さ選定が必要となります。酸化され無水硫酸(SO3)となりまれています。す。燃焼ガスには水蒸気として水図1は耐硫酸露点腐食鋼の腐食分も含まれているため、これらが試験結果の一例です。これは、ある反応することによって硫酸(H2SO4)硫酸濃度と温度に設定した硫酸溶が生成されます。この硫酸を含む液中に、試験片を単純浸漬したと参考文献*)例えば、高村ほか:R&D神戸製鋼技報、Vol.19,No.3,1969)p.2(㈱神戸製鋼所溶接カンパニー燃焼ガスが煙道などで温度が下がきの腐食量を一般の炭素鋼(SS400)川技術開発部)浩之試験条件試験片寸法:25×30×5mm比液量:20ml/cm2試験時間:5hr耐候性鋼SS400300200100腐食量mg/cm2濃度%2045温度℃耐硫酸露点腐食鋼5570405745605063608075120り、露点以下になると金属表面におよび耐候性鋼と比較した試験結硫酸が結露しますが、硫酸の濃度果です。耐硫酸露点腐食鋼は各濃が高いため激しい腐食が発生する度域で腐食量が少なく、耐食性が表1各種耐硫酸露点腐食鋼の化学成分の一例(%)鋼板CSiMnPSCuCrNiその他≦0.14≦0.55≦0.70≦0.025≦0.0250.25〜0.50――――Sb:≦0.15≦0.140.15〜0.55≦0.90≦0.035≦0.0350.25〜0.500.50〜1.00――Ti≦0.15≦0.12≦0.55≦0.80≦0.030≦0.0300.20〜0.50――≦0.25≦0.14≦0.550.30〜0.70≦0.020≦0.0350.25〜0.500.50〜1.00≦0.50≦0.130.20〜0.80≦1.40≦0.0250.015〜0.0300.25〜0.351.00〜1.50――Sb:0.08〜0.20Sn:0.02〜0.10――――ABCDEF24≦0.15≦0.50≦1.00≦0.0400.015〜0.0400.15〜0.500.90〜1.50――Al0.03〜0.15図1硫酸溶液中における浸漬試験結果