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ハイス工具鋼のひとつとしてよく耳にする「ハイス」。実は摩耗部品に広く使用されています。このハイスという言葉、英文名HighSpeedSteel(ハ高速切削で刃先が真っ赤になってもへこたらず、相イ・スピード・スティール)を縮めた形の通称であっ手を削りつづけるという、ハイスのこの強じんな体力て、高速度鋼というれっきとした本名があります。高の秘密は一体どこにあるのでしょうか。ひと言でいえ速度鋼といってももちろん高速で走れる鋼というわけばハイスに含まれる合金元素のタングステン、モリブではなくて、高速で切削できる工具鋼という意味です。デン、バナジウム、クロム、これらの元素が炭化物を今世紀初頭、それまで使用されていた炭素工具鋼に形成し、焼入れ、焼戻しの熱処理で、マルテンサイト変わるものとして、18%タングステン-4%クロム-1地に微細な炭化物が析出分散した非常に硬い組織とな%バナジウム系のいわゆる18-4-1型高速度鋼が開るからです。すなわち、熱処理条件が非常に重要で、発されたのが高速度鋼……ハイスの歴史の始まりで、これを間違えれば、いくら素性が良くても根性なしの現在JISでは表1に示すように、大きく分けてタングスだめ夫君になるというわけです。テン系、モリブデン系、バナジウム系の3成分系が規ところで、一般のハイスは溶解してつくる溶製ハイ定されています。スですが、これに対し、ハイス粉末をHIP処理して鋼塊ハイスの特長は硬くて、摩耗しにくく、その上強じとする粉末ハイスというものが最近実用化されていまんで、高温にもめっぽう強いということであり、切削す。粉末ハイスの特長は均一かつ微細な組織でじん性工具はもちろんのこと、金型、ロール、その他耐熱耐が高いことであり、従来の溶解法では得られなかった粉末ハイス(SKH57相当)溶製ハイスSKH57図1顕微鏡組織(赤血塩)高炭素、高バナジウム系の新鋼種も開発されています。写真1に溶製と粉末の炭化物組織の一例を示しますが、溶製ハイスでは炭化物の分布に方向性があるのに対し、粉末ハイスでは均一な分散となっているのがわかります。ハイス……高速度鋼は鋼と名がつく中でもっとも高い単価を誇っており、名実ともに鉄鋼材料のエリートといえるでしょう。参考文献・日本鉄鋼協会「鉄鋼便覧Ⅳ」1990・三島「100万人の金属学、材料編」1975・神戸製鋼技術資料:神鋼の粉末高速度鋼(1990年10月号)表1代表的高速度鋼の化学成分分類JIS鋼種SKH2W系SKH3SKH4SKH51SKH52SKH55SKH56SKH10SKH53SKH54SKH57Mo系V系CSiMnPSCr化学成分(%)0.73〜0.83≦0.40≦0.40≦0.030≦0.0303.80〜4.50〃〃0.80〜0.901.00〜1.100.85〜0.95〃1.45〜1.601.10〜1.251.25〜1.401.20〜1.35〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃Mo―――WV17.00〜19.000.80〜1.20Co―〃〃〃4.50〜5.501.00〜1.509.00〜11.004.50〜5.505.50〜6.701.60〜2.204.80〜6.20〃2.30〜2.80――4.60〜5.30〃―4.60〜5.304.50〜5.505.70〜6.701.70〜2.204.50〜5.50〃〃7.00〜9.0011.50〜13.504.20〜5.204.20〜5.205.70〜6.702.80〜3.305.30〜6.503.90〜4.50――3.00〜4.009.00〜11.003.00〜3.709.00〜11.00113