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CR鋼板「CR鋼板」……最近よく耳にする言葉ですが、図1に各種圧延法の比較を示しますが、普通圧これはControlledRolled鋼板の略で、制御圧延鋼延法は約1200℃に加熱したスラグを900℃以上の板とも呼ばれます。高温で圧延する方法で、一般の圧延鋼材、例えば鋼材の機械的性質は、成分にも影響されますが、造船用A級鋼などの製造に使用されています。従成分が同じでも組織が変わると異なり、一般に組来型のCR法は、ラインパイプ用鋼材API―X65やX織が微細なほど強度は高く、靭性も良好です。微70などの製造法として実績の多い方法で、最終圧細な組織を得るには、熱処理、例えばNormaや延温度はAr3(約800℃前後)以上になっています。Quench―Temperによる方法があり、他の方法に最近、造船用DH,EH鋼あるいは低温材などに適用制御圧延(ControlledRolling)があります。が進められている「CR鋼」は、さらに温度の低い制御圧延とは、鋼板の圧延工程において、圧延Ar3〜Ar1の変態域で最終圧延を行ったもので、従温度、圧下率、圧延回数などをコントロールする来型CR法に比べさらに性能が改善されています。ことで結晶粒を微細化する方法で、普通圧延に比この方法は“特殊制御圧延”あるいは“変態域圧べ最終圧延温度が低く、圧延設備も高度のものが延”などと呼ばれ、従来型CR法とは区別されてい必要とされます。゛るようです。表1CR型の熱処理型鋼材の比較製造法CRNormaQ-T概および略熱処理)(圧延組織結晶粒同一強度での合金量・フェライト又パはアシキュラーーライトフェライトNormaより細かいNormaより少ないフェライト・パーライト焼又もどしマルテンサイトはナイトもどしベ焼ー細かい最も多い最も細かい最も少ない同一成分での強度Q-T同一強度での靭性よりやや低い最も低い最も高い優れる良好≦50mm良好普通優れる優れる≦300mm≦120mm溶接性製造可能板厚適用鋼種造船用低温用ラインパイプ用×A.KLKLKLDE.235325(36級鋼SLASLASLA65.)))235325360×70級鋼.A造船用D.C溶接構造用低温用235Eグ(KLドーSLA235)高張力低温用HTKLKL590325360〜HTSLASLA980325360))制御圧延によって製造された鋼材の概略性能を、熱処理型と比較して表1に示します。同一強度を得るために必要な合金成分が最も少ないのはQ―T法で、ついでCR法、Norma法となります。それ故、従来Norma法で製造されていた造船用DH,EH鋼などをCR法で製造すると、合金成分が少なくてすみ、当然炭素当量も低く、溶接性が改善されます。さらに熱影響部の靭性も良好なため、低温鋼への適用も検討されています。この種の鋼材は、「圧延のまま」で使用されるため、組織的な異方性、特にZ方向特性が問題とされることがありますが、この点については、低S化や介在物の形態制御などの改善も施され、特に問題となることはないようです。以上述べたように、CR鋼材はその優れた性能および熱処理の省略(省エネルギー)の利点から、非常に有望な鋼材と言えますが、現状では製造可能な板厚は50〜60㎜程度のようです。(1981年7月号)181