溶接110番・溶接レスキュー隊119番


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きが多く使用されています。合金化溶融亜鉛めっき鋼板は一般にGA鋼板と呼ばれ、自動車用鋼板の主力となっています。②電気めっき鋼板めっき槽に鋼板を漬けて、電気を介して亜鉛をめっきした鋼板です。めっき厚は薄く、均一にめっきが出来る特徴があり、電化製品向けに多く使用されています。③塗覆装めっき鋼板亜鉛めっき層の上に、樹脂などを塗布あるいは接着させた鋼板で、更に耐食性が優れている鋼板です。3.亜鉛めっき鋼板の気孔欠陥亜鉛めっき鋼板の溶接において、最も大きな問題となるのは気孔欠陥とスパッタの発生です。亜鉛めっき鋼板の溶接性はいずれも亜鉛の目付量(g/m2)によって異なり、目付量が多いほど気孔欠陥(ピット、ブローホール)が発生し易く、スパッタの発生量も多くなります。図1に示すように、アークの熱により熱分解した亜鉛が気化(亜鉛は約900℃で気化)し、多量のガスを発生します。この亜鉛や水素などを主成分とするガスが溶融池内に噴出し、溶融池内に残留して気孔欠陥となります。また、アーク直下に噴出した亜鉛ガスがアークを乱し、安定した溶滴移行の妨げとなり、溶滴が大粒化し多量のスパッタが飛散します。(図2)4.溶接施工法と推奨溶材亜鉛めっき鋼板の溶接では、「溶接機」、シールドガス」、「溶接材料」の選定が溶接結果に大きく影響を及ぼすため、極めて重要になります。以下に、4種類の施工法を弊社推奨溶材との組み合わせに於いて、その特徴を紹介します。①「被覆アーク溶接」被覆アーク溶接棒での作業性比較の評価結果を表2に示します。被覆アーク溶接は溶接速度が非常に遅く、亜鉛蒸気の浮上が円滑に行われ溶融池から離脱すると共に、溶滴移行は小粒のスプレー状のため亜鉛蒸気の噴出の影響を受けにくいという特徴があります。ガスシールドアーク法よ亜鉛めっき亜鉛蒸気の進入スパッタ亜鉛蒸気亜鉛めっき溶接ワイヤ溶滴亜鉛蒸気溶融池めっき付着量(g/m2)60〜100030〜12060〜25060〜20060〜4503〜6/20〜603〜5010〜4025〜200µm/60〜3001µm/20〜30図1気孔欠陥の発生メカニズム図2スパッタ発生のメカニズム1.はじめに亜鉛めっき鋼板は耐錆性に優れ、経済的で製品の品質向上・長寿命化に寄与することから、自動車をはじめ電化製品・事務機器・建材・農機など幅広い分野で採用されています。しかし一方で溶接性が悪く、スパッタ発生量の多さやヒュームの多さ、ピットやブローホールといった気孔欠陥などの問題点があります。これまで弊社では、亜鉛めっき鋼板の溶接性改善を目的とした研究・開発に取り組み、多数の商品を発売して来ました。今回は、亜鉛めっき鋼板の種類と、弊社が推奨する亜鉛めっき鋼板用溶接材料について紹介します。2.亜鉛めっき鋼板の種類と特徴亜鉛めっき鋼板といってもその種類は多く、表1に代表的な亜鉛めっき鋼板の種類と皮膜構成について示します。①溶融めっき鋼板(通称:どぶ漬けめっき)溶融した高温の亜鉛槽に浸漬してめっきを施す方法で、最も多く使用されています。純亜鉛層を皮膜する溶融亜鉛めっきの他、Fe濃度10%程度を含む合金化溶融亜鉛めっ表1代表的な亜鉛めっき鋼板鋼板種類皮膜構成ZnFeZn-Fe合金FeZn-5%Al合金FeZn-55%Al合金FeZn-Al-Mg合金FeFe-Zn合金Zn-Fe合金FeZnFeZn-Ni合金FeZn-Fe合金Zn-Co合金有機樹脂Zn,Zn系合金Fe有機皮膜Zn+Ni合金Fe溶融亜鉛めっき鋼板合金化溶融亜鉛めっき鋼板溶融亜鉛-5%Al合金めっき鋼板溶融亜鉛-55%Al合金めっき鋼板溶融亜鉛-Al-Mg系合金めっき鋼板2層型合金化溶融亜鉛めっき鋼板電気亜鉛めっき鋼板電気亜鉛系合金めっき鋼板塗装亜鉛めっき鋼板薄膜有機塗装鋼板溶融めっき鋼板電気めっき鋼板塗覆装鋼板13『亜鉛めっき鋼板の溶接』について


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