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基準の改正について②「厚板および厚肉管の試験材料の形状、寸法」改正前:ベベル角度「40以下」改正後:ベベル角度「35以下」(図2参照)開先角度が狭くなると開先断面積が小さくなり、溶接量が減少し身体への負荷は軽減します。しかし、溶接欠陥(融合不良、気孔欠陥など)のリスクは高まりますので、溶接速度や開先内の溶接金属量を各層で再確認することが大変重要です。受験前に何度か練習し、初層から仕上げまでの感覚を体に染み込ませておくことを心掛けてください。【2】最終パス余盛幅上限値の規定について「厚板・厚肉管の余盛幅について」改正前:余盛幅上限値「50㎜以下」改正後:余盛幅上限値「38㎜以下」厚板・厚肉管以外でも、外観評価基準(余盛幅、余盛高さ)が変更されている種目があります(表1・2、図3参照)。検定種目「SA-3H」を例に挙げ、注意点を解説します。厚板(裏当て金あり)では、ルート間隔は10㎜以下と規定されています。例えば上限値(10㎜)で組立溶接をすると、溶接前で上側開先幅は約30㎜、溶接後では約34㎜となります(写真1参照)。この時点で、厚板の外観評価基準(38㎜以下)の上限ぎりぎりの余盛幅となり、補修ビードやビード蛇行に対する余裕が、ほとんど残されていない状況になります。このことから、あらかじめ安全値を考慮してルート間隔を5㎜程度とすることを推奨します。表1外観評価基準〈余盛幅Wの合格基準〉表2外観評価基準〈余盛高さHの合格基準、許容長さL〉余盛幅W軟鋼ステンレス鋼軟鋼ステンレス鋼薄板中板厚板薄板中板薄肉管中肉管厚肉管薄肉管中肉管改正前≦13㎜≦30㎜≦50㎜≦13㎜≦30㎜≦13㎜≦30㎜≦50㎜≦13㎜≦30㎜改正後≦12.0㎜≦30.0㎜≦38.0㎜≦11.0㎜≦30.0㎜≦18.0㎜≦30.0㎜≦38.0㎜≦11.0㎜≦30.0㎜余盛高さH改正前改正後≦3㎜≦3.0㎜≦3㎜≦3.0㎜≦5㎜≦5.0㎜≦4㎜≦4.0㎜≦8㎜≦7.0㎜≦4㎜≦4.0㎜≦3㎜≦3.0㎜≦3㎜≦3.0㎜≦5㎜≦5.0㎜≦4㎜≦4.0㎜軟鋼薄板・薄肉管軟鋼中板・中肉管軟鋼厚板・厚肉管ステンレス鋼薄板・薄肉管ステンレス鋼中板・中肉管表裏表裏表裏表裏表裏許容長さLHを超える部分の許容される長さL≦10㎜WL溶接前余盛幅:約30㎜主溶接部H溶接後余盛幅:約34㎜図3外観評価基準〈余盛幅W、余盛高さH、許容長さL〉写真1SA-3H〈ベベル角度:30°ルート間隔:10㎜〉2023Spring20