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「高セルロース系」E4311(旧JIS:D4311)「ハイセル」とも呼ばれており、被覆剤に20%以上の有機物を含んだ溶接棒で、この有機物が多量のガスを発生し溶着金属を保護します。〈特長〉(1)アークが強く、溶込みが深く、スラグの生成量が極めて少ない。(2)下向溶接ではビードの波目が粗いが、立向(下進を含む)および上向溶接で作業性が優れる。(3)国内での使用量は少ないが、パイプの溶接用に設計された直流専用棒で、裏波溶接から仕上げ溶接まで立向下進で施工できるため、海外では多く使用されている。神戸製鋼の代表銘柄:KOBE-6010動画⑥は神戸製鋼の高セルロース系溶接棒ですが、KOBE-6010は溶込みが深く、スラグ生成量が少ないので運棒操作が容易です。高セルロース系溶接棒動画⑥「高酸化チタン系」E4313(旧JIS:D4313)被覆剤に35%程度の酸化チタンを含有した溶接棒で、使いやすさに重点をおいた溶接棒です。〈特長〉(1)溶込みが浅く、スパッタも少なく、美しい光沢のあるビード外観となる。(2)スラグの粘性が高く、立向下進溶接が可能であるが、神戸製鋼所の代表銘柄:B-33、RB-26動画⑦〜⑧は神戸製鋼の高酸化チタン系溶接棒の2銘柄で、B-33はスパッタが少なく、スラグはく離も良好、溶込みは浅く、光沢のある美しいビードが得られます。化粧盛りに最適です。動画⑨は、一般棒とRB-26の立向下進溶接を比較しており、RB-26は、スパッタが少なく、光沢のあるビードが得られます。立向下進溶接が可能で、薄板の立向下進にも適します。また、薄板への適用が多いことに鑑み、棒径は神戸製鋼製では最小径の2.0ミリがラインナップされています。「低水素系」E4316(旧JIS:D4316)被覆剤に有機物やその他有機物を含まず、炭酸石灰などの塩基性炭酸塩を主成分として、これに蛍石、Fe-Siなどを配合した溶接棒です。この溶接棒は、溶接金属中の水素量が極めて少ないので、その特徴をそのまま呼称しています。また、その特性から重要構造物に用いられることが多いため、神戸製鋼での被覆アーク溶接棒の国内出荷量は低水素系がもっとも多いです。〈特長〉(1)溶接金属の水素量が4〜5cc/100gと低く、切欠じん性、耐割れ性が優れている。(2)拘束の大きい重構造物、高張力鋼、中・高炭素鋼119番『中高炭素鋼及び特殊鋼などの溶接に適している。(溶接レスキューの溶接』)https://www.boudayori-gijutsugaido.com/gaido/catalog/110/#target/page_no=108(3)カタログに記載されている乾燥条件で十分な乾燥を行い、乾燥後も管理に注意が必要である。乾燥条件は表1(『溶接材料の管理について』から抜粋)参照。溶接レスキュー119番『溶接材料の管理について』が気になる方は下記のURLへ。https://www.boudayori-gijutsugaido.com/gaido/catalog/110/#target/page_no=106立向上進溶接には不向きである。(4)アークはやや不安定であり、ビードが凸形になる(3)溶接金属の延性、じん性が他のタイプのものに比傾向がある。較して劣る。(5)アークスタートが難しく、ビード始端にブローホー(4)主に薄板溶接に使用されている。ルが発生しやすい。高酸化チタン系溶接棒2銘柄の比較一般棒とRB-26の立向下進溶接の比較動画⑦動画⑧動画⑨2024Autumn14