技術がいど2012-201501


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<街の風物、ゴンドラの歴史>ゴンドラの歴史は興味深い。かつて、ベネチアが魚や貝など海からの恵みで栄えた頃、水路は様々なサイズのゴンドラで賑わったという。魚介類をゴンドラで運び、交易をし、島が栄えた当時、ゴンドラ船のサイズも一定ではなかった。やがて、ゴンドラが増え過ぎ、水路は大渋滞に。狭い水路をとおりやすくするため今の形とサイズが決められたのだという。海に浮かぶゴンドラは移動できるが、島に立つ家々、文化遺産、ホテルは相当な重量となり、砂州に負荷をかける。地盤沈下と海面上昇のダブルパンチにもゴンドラはひるまず、観光客を乗せ、夢も運び続ける。文・写真:高野弘水中・水辺のフォトジャーナリスト夜の水路とゴンドラ。


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