技術がいど2012-201501


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1.はじめに2.近年の建設機械業種におけるニーズ神戸製鋼は、これまで建築鉄骨や建設機械等の中・近年、世界的な景気の落ち込みや人件費の値上がり厚板溶接業種に向けて、数多くの溶接ロボットシステムに対応すべく、建設機械業種において製造コストの削減を納入してきました。神戸製鋼ARCMAN溶接システムのが求められています。一方で、安全に対する意識の高特徴は、溶接ロボットおよび周辺機器(スライダ、ポジショまりから、製品に対する品質・信頼性の向上や、製造作ナ、クランプ治具等)の開発設計だけではなく、溶接材料、業における作業環境への改善が求められています。ま溶接電源も自社で開発し、それらを組合せることで、おた、多様化するユーザーニーズへの対応として、多品種客様のニーズに応える最適なシステムを提案・提供でき生産や短納期対応が必要ともされています。このようなることにあります。状況に対して、建設機械メーカー各社は、建設機械部品本稿では、建設機械の代表機種である油圧ショベルの製造過程において、従来以上に効率的に生産するこ(図1)における最近の導入事例として、ブーム(図2)のとが求められています。溶接工程向けに納入したシステムを紹介します。このような背景から、溶接システムに求められる仕様図1:油圧ショベル図2:ブームとしては、下記が挙げられます。①多様化する建設機械ユーザーのニーズに応えるため、対品種生産が可能であること。②単位面積当たりの生産効率を上げるため、設置面積の省スペース化を図ること。③導入する溶接システムにおいて、安全な作業環境が確保されること。④生産に掛かる時間を削減するため、溶接の高能率化を図ること。①から③に対しては、お客様の要求仕様を満たせるように、神戸製鋼ではCAD(図3)やオフライン-1-図3:CADによる検討図(株)神戸製鋼所溶接事業部門技術センター溶接システム部谷口裕児技術レポート[vol.532013-7]建設機械部品溶接ロボットの最近の導入事例


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