技術がいど2012-201501


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溶接金属の耐食性を高めるのに効果的なNbであるが、溶接時においては固液共存範囲を拡大することによる.2溶着金属および溶接金属の性能5溶接金属の耐食性についてはC,NといったCrと結合し高温割れ感受性を増大させる元素といわれている。薄やすい元素、Ti,Nbといった安定化元素のバランスが非板のような拘束度の小さい溶接で生じる高温割れの発常に重要になることはこれまでに述べてきた。生原因は溶落ちが生じた際に最終凝固域が会合する、善に対しても、非常に有効である。5.3Nb添加による高温割れの影響MM-430NbはシールドガスとしてCを一切含いわゆる凝固割れである。一般的には凝固割れを生じまない純Arを用いるため、シールドガスから溶接金属へる指標としてビード幅Wと高さHの比率H/Wが大きくなるCが侵入することがなく、混合ガス溶接のようなCO2を含ほど最終凝固域が会合しやすく、高温割れを起こしやすむ溶接法を用いる場合に比べ、低Cの溶接金属を得るこいと言われている。薄板溶接ではH/Wは必然的に小さくとができる。さらにNb,Tiという安定化元素を添加していなるが、ここでは故意的にH/Wを大きくなるような施工をるため、鋭敏化感受性指標である(Nb+Ti)/(C+N)が37と適用し、Nb添加による高温割れ性について評価した。試非常に高く、高い耐食性を有していることが分かる(表2、験方法は、図9に示すようにパイプを並べ、フレア部分に図8)。また、母材(SUS430J1L)との溶接継手の高温引張溶接を行い、断面マクロから割れの有無について確認しーム発生量は従来ソリッドワイヤに比べ70%低減、従来していることが分かる(表3)。FCWに比べ50%低減することができ、溶接作業環境改絡時に生じるヒュームを抑制することができるため、ヒュ試験においても母材破断しており、十分な高温強度を有技術レポート[vol.532013-9]MM-430Nb従来ソリッドワイヤ表2C0.0170.018MM-430Nbの全溶着金属の化学成分化学成分(%)CrNb16.2917.960.620.52Si0.020.82Mn0.170.46Ti0.310.10N0.0080.030(Nb+Ti)/(C+N)37.211.3従来ソリッドワイヤ(Nb添加)MM-430Nb従来ソリッドワイヤ(Nb無添加)表3MM-430Nb49スタートから30mmMM430Nb従来ソリッドワイヤ(Nb無添加)図8溶接金属の耐粒界腐食性(JISG0571)MM-430Nbを用いた溶接継手の引張強度(母材SUS430J1L)800℃TS(N/mm2)破断位置母材900℃TS(N/mm2)破断位置24母材スタートから80mmスタートから100mm図9耐高温割れ試験-5-


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