技術がいど2012-201501


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て会社の経営にも携わる。「新しい試みに挑戦する一方で、当然ながら僕自「今の伝統産業界は、いかに優れた技術を持って身も祖父や父から技術をしっかり受け継いでいかねいても、それだけでは立ち行かなくなっている。こうなばなりません。4代目で腕が落ちた、看板を汚したとってしまった以上、いつまでも狭い業界に閉じこもっ言われないよう、いち職人としても精進しなければ。ているわけにはいかない。新しいニーズは、自分た――まだまだ学ぶことは山積みですよ。休んでいるちで作るしかない」暇はありません」現在、横山さんが注力するのは、マテリアル(素材/若き4代目の奮闘が、やがて、かけがえのない伝原材料)としての竹の魅力を国内に限らず海外にも統のバトンを次の世代へと繋いでゆく。広くプレゼンテーションして、竹材の認知を上げること。それを見て興味を持ってくれる建築家やデザイナーなどとパートナー関係を結ぶことができれば、そこからまた、未知の竹材の可能性が拓かれていくはず【取材協力】だ。そして、彼が蒔き続けてきた種は、今、実際に芽を有限会社横山竹材店http://www.yokotake.co.jp/石田祥子出しつつあるという。今年9月、横山竹材店は、中小企業庁のJAPANブランド育成支援事業の一環として、ロンドンでの展示会に「やたら編みベンチ」と建築内装材を引っ提げて登場する。「現地会場で、僕が実際にやたら編みのデモンストレーションをするんです。海外のお客様の生の感想をぜひ聞いてみたい」と、横山さんは楽しげに語る。ザ・ウィンザーホテル洞爺の内装。竹で組んだ光の天井。毎年3月に京都・東山で開催されるイベント竹は、モダンな和建築における照明部材としても人気が高い。「東山花灯路」の行灯として。


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