技術がいど2012-201501


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「たまに手厳しいお客様がいらして“こんなのダメ「聚落社の染工所は知人から借り受けたものですよ”と言って下さる、それが自分にとっては何よりもあが、もとは高齢だった職人が亡くなって使われなくなりがたい。だって、女性の“カワイイ”なんてものを男ってしまった作業場なんです。ここで仕事をしているが自力で捻り出せるわけがないんですから。“カワイと、一人きりのはずなのに、ふと人の気配を感じるこイ、欲しい”をお客様から学んで形にする。お客様がとがある。“職人の仕事は、死ぬまで続く”なんて言教えて下さることに応える。それが自分の仕事です」いますけど、亡くなってもまだ、ここで仕事している職人がいるのかもしれませんよ」。だから矢野さんは、全国各地で開催されるイベントそう呟く矢野さんの横顔には、自身もまた同じ、とに足を運び続ける。ブースの設営、商品の搬入搬出いう確かな覚悟が見える。作業に汗をかき、自身で店頭に立って接客をこなす。「どんなに多忙でクタクタでも、イベントでお客様に会ものづくりに携わる者にとって、これからの未来は、うためと思えばこそ、身体が動きます。それが、聚落先を見通し難い不安な時代でもある。だが「いつの社にとって最も幸せな仕事だから。これから先も、体時代も、必要なことは全てお客様が知っている」。力気力の限界まで自分の仕事を全うするだけ」と、だから、矢野さんがお客様に向ける笑顔だけは、矢野さんは迷いなく言い切る。いつも陰りなく明るい。【取材協力】聚落社http://jyuraku-sha.jimdo.com石田祥子イベントの立て看板には、「なつかしくてあたらしい紙jyuraku-sha」、「手染め生地からうまれたjyuraku-sha+」と記されている。イベント出店の店頭商品の一部。壮観のラインナップだ。イベント出店の際は、必ず矢野さん自身が店頭に立って、自ら接客する。


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