技術がいど2012-201501


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やかなブルーのユニフォームで、開催国ブラジルをそして、「同じ形の菓子は二度と出さない」ことも、イメージしたコーヒー味のあんこをくるむという仕様も京菓子の世界における鉄則だ。普遍的なテーマを自斬新だ。「和菓子にも、まだまだ新しい可能性がある分ならどう扱うか、昨年と同じモチーフを今年はどうことを見ていただきたい」と、青山さんは言う。表現するか、ということが職人には常について回る。どれほど年数を経て経験を積んでも、毎回、毎月、オープン時の店内の様子。2014年6月に販売された「青衣(あおごろも)」は、サッカーワールドカップ、日本の“サムライブルー”のユニフォームをモチーフに。節分の鬼たちの、「作戦会議(2014年冬)」。「ダイヤモンドダスト(2014年冬)」。色とりどりのきんとんが目にも楽しい。「てふてふ(2014年春)」。女性らしい感性の光る、可憐なモチーフ。餡子に使う小豆は3種類。左から、粒が大きく粒あん向きの「丹波産」、「北海道産」、そして白あんに使われる「備中産」の白小豆。


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