新人営業マンのための溶接基礎講座


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※本稿は掲載当時の情報です。詳しくは(株)神戸製鋼所にご確認ください。新人営業マンのための溶接基礎講座第回『造船向け低温用鋼について』秋号(VOL.)で『造船用鋼材(一般鋼)の溶接』を取り上げましたが、今回は『造船向けの低温用鋼について』説明します。.低温用鋼とは昔のテレビの車のオイルのCMに、「バナナで釘が打てます。」と共に「バラが粉々に砕けます。」というのがあったのを記憶されている方も多いと思います。また冷蔵庫に入れたチョコレートが割れ(折れ)やすいのはよく経験されるでしょう。このような壊れ方を「もろく壊れる」ということから脆性破壊といいます。鋼も同じように温度が下がるほど“もろく”なります。低温で使用される鋼材には、“もろくなりにくい”性質、すなわち脆性破壊に抗する性能、低温じん性が必要となります。低温じん性の評価は、一般にシャルピー衝撃試験が用いられ、試験温度(℃)と吸収エネルギー(J;ジュール)で表します。低温用綱は、液化天然ガスの貯蔵や輸送のための大型容器や設備として使用され、アルミキルド鋼、.%アエン(-0.5-5)アンモニア(-3.3)プロパン(-4.5)プロピレン(-4.8)炭酸ガス(-7.0)アセチレン(-8.4)エチレン(-10.4)メタン(-16.3)酸素(-18.3)アルゴン(-18.6)窒素(-19.6)水素(-25.3)ヘリウム(-26.9)-45℃-60℃-100℃-190℃-270℃低酸素アルミキルド鋼低合金高張力鋼2.5%Ni鋼3.5%Ni鋼9%Ni鋼アルミニウム合金30d,204Lステンレス鋼インバー合金(36%Ni・Fe)図各種液化ガスの沸点及び使用鋼材Ni鋼、%Ni鋼、などがあります。図に各種液化ガスの沸点と使用鋼材の例を示します。.造船向け低温用鋼造船関連の低温用鋼は、LPG船、LNG船のタンクおよび周辺船体構造部、冷凍運搬船の冷凍庫などマイナス℃以下にさらされる箇所に使用されます。これらの鋼材は、造船規則(NK)K編章にて『低温用圧延鋼材』に分類されており、その主要な規定内容を表に示します。.その溶接材料各種鋼材の溶接継手には、表に示す溶接材料の使用区分に適用できる溶接材料の種類が規定されています。さらに、神戸製鋼所のNKの材料認定を取得している銘柄および規格を表に示します。.低温用鋼の溶接のポイントここで低温じん性を確保するために注意が必要ないくつかの要因について、その一般的傾向を述べておきます。)溶接入熱量溶接金属や熱影響部の低温じん性が問題となる場合、溶接入熱量の管理が必要となります。溶接入熱量は次式で表されます。溶接入熱量(J/cm)=溶接電流(A)×溶接電圧(V)×溶接速度(cm/min)「溶接入熱が大きいということは、一度に大きなビードを着けるということを意味し、逆に溶接入熱量が小さいということは、小さなビードを着けるということを意味する。」鋼材記号脱酸形式KL24AKL24BKL27KL33KL37KL2N30KL3N32KL5N43KL9N53KL9N60AL処理細粒キルドC<0.16<0.14<0.14<0.14<0.14<0.14<0.14<0.12<0.10<0.10化学成分(%)SiMnPSNi炭素当量(%)熱処理0.1〜0.50.7〜1.6<0.03<0.0250.41以下<0.3<0.7<1.5<0.90<0.90<0.025<0.0252.1-2.53.25-3.754.75-6.08.50-9.50-焼ならし又はTMPC焼入焼戻し又TMCP焼きならし又は焼きならし後焼き戻し回焼ならし後焼き戻し焼入、焼き戻し265以上325以上360以上295以上315以上420以上520以上590以上引張試験引張強さ(N/!)降伏点、耐力(N/!)235以上400〜510伸び(%)試験温度(℃)20以上19以上420〜540440〜560490〜610420〜570440〜590540〜690-40-50-60-70-95-110690〜83018以上-196衝撃試験最小平均値(J)LT41(J)27(J)11|年月号(春号)表1造船(NK)用低温鋼材の種類:2004年度抜粋


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