新人営業マンのための溶接基礎講座


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第回『建築構造用高性能N/mm級高張力鋼SAについて』重視して製造された鋼材」と定義され、一般に多く使われており、軟鋼と分けています。軟鋼は建築に使われる鋼材として、長い間主流を占めていましたが、狭い土地に最大容積率を確保するには柱を小さくし大きな空間を作る必要があり、軟鋼よりも平方ミリ当りの強度の高いN/!級高張力鋼が使われるようになりました。.SAとは、近年さらに建築の超高層化が進み、耐震性も考慮したN/!級高張力鋼の開発ニーズが高まり、年から始まった建設省の総合技術開発プロジェクト「建設事業への新素材・新材料利用技術の開発」の一環で利用技術も含め検討され、材料規格、利用技術が指針としてまとめられました。SAは、JIS規格ではなく鋼材倶楽部規格として制定されたものであり、建築大臣の一般認定を取得しています。SAには、SAB、SACの種類があり、「年夏号vol.第回」でとりあげた建築構造用圧延鋼材『SN鋼』のB、C種に対応しており適用される場所である「使用区分」もそれぞれSN鋼に準じています。SAの規格の概要を表、表に示します。.SAの特徴SAの特徴は次のとおりです。①大きな地震の際、その地震のエネルギーを吸収するための優れた塑性変形能力を確保するた.はじめに鉄鉱石から鉄や鋼を作る工程で、高炉から出てきたばかりのものを銑鉄と呼びます。この状態では炭素や不純物を多量に含み構造用鋼材としては使用できません。このため、炭素量の調整や不純物を取り除く作業を行ないますが、これを製鋼と言います。この製鋼作業の工程で使用目的に合せ、表に示す各種の化学成分の添加、調整を行ないます。さらに、熱処理により、適度な強さ(引張強さ)や粘り(じん性)を持たせ目的に合せた構造用鋼材を作ります。.高張力鋼とはJIS鉄鋼用語では「建築、橋、船舶、車両その他の構造物用および圧力容器として、通常引張強さN/!以上で溶接性、切欠きじん性および加工性も表-各成分の特徴特徴多くなると引張強さ増すが、延性、じん性は減る。脱酸剤、わずかに強度を高める。多量→もろくなる。Sの悪影響を取除く。脱酸剤、じん性を増す。常温でぜい性化。熱間でぜい性化、割れの原因。適量(.%〜.%)では腐食抵抗増す。多量になると熱間でぜい性、冷間加工性も阻害。脱酸剤、適量の場合は溶接材に有用。衝撃値をよくする。引張強さ、耐食性、耐熱性および低温での衝撃値を改善。硬化能力をもち、耐食性、耐衝撃性を向上させる。ただし多量となると割れの原因となる。硬化能力の増進。焼戻しぜい性の防止と効果。記号CSiMn成分炭素けい素マンガンPSCuAlNiCrリン硫黄銅アルミニウムニッケルクロムモリブデンMo表-建築構造用高性能N/mm鋼材(SAB,SAC)の化学成分に関する規格(単位:重量%)種類SABSAC板厚t(mm)≦t≦<t≦≦t≦<t≦CSiMn.以下.以下.以下P.以下.以下S.以下Ceq).以下.以下.以下.以下PCM).以下.以下.以下.以下※本稿は掲載当時の情報です。詳しくは(株)神戸製鋼所にご確認ください。新人営業マンのための溶接基礎講座注記)炭素当量:Ceq=C+Si+Mn+Ni+Cr+Mo+V+Cu(%)+Cr+Ni)溶接割れ感受性組成:PCM=C+Si+Mn+Mo+V+B(%)19|年月号(初夏号)


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