新人営業マンのための溶接基礎講座


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※本稿は掲載当時の情報です。詳しくは(株)神戸製鋼所にご確認ください。新人営業マンのための溶接基礎講座第回『鋳鉄と鋳鋼の溶接について』はじめに鋳物の溶接についてよく技術相談を受けます。しかしながら材料の化学成分について意識されているユーザーの方は少ないようです。図に示すよう鋳造、すなわち材料を鋳型に鋳込んで作ったものが鋳物ですから多くの種類があります。一般には鋳物と言えば鋳鉄を指すことが多いようですが、鉄系の鋳物では鋳鋼も広く使われています。そこで、鋳鉄と鋳鋼の性質と溶接について説明します。.鋳鉄と鋳鋼の性質-鋳鉄とは鋳鉄とは鉄(Fe)に炭素(C)を約%以上含んだ合金のことです。一般的には.〜%C、.〜%Si、.〜%Mnを含み目的に応じてNi、Cr等を添加したものもあります。鋼の炭素(C)量が%以上になると融点が〜℃と低くなり鋼の湯流れ性が良くなり鋳型に良くなじみ、鋳物に適した性質になります。表に鋳鉄の種類を示します。-鋳鋼とは鋳鋼系の鋳物は圧延鋼板や鍛鋼品とほぼ同様な化学成分です。鋳鉄に比べ強さや粘さの点で格段に優れている上、溶接性が比較的良いため、製鉄、船舶、鉄道車両、重電機械、土木建設機械などに加え近年は建築鉄骨などの部品として広く利用されています。表と表にそれぞれ鋳鋼品の一例を示します。この他に「構造用高張力炭素鋼及び低合金鋼鋳鋼品」「ステンレス鋼鋳鋼品」「耐熱鋼鋳鋼品」「高マンガン鋼鋳鋼品」「高温高圧用鋳鋼品」低温高圧用鋳鋼品」などがあります。.溶接性について-鋳鉄鋳鉄は鋼に比べ炭素(C)量が多いため溶接部に割れなどの欠陥が発生しやすい傾向にあります。鋳鉄は溶融状態から急冷すると白銑化し、硬くて脆い上に鋳鉄素地と熱膨張係数が著しく異なり溶接による加熱、凝固、収縮の際に残留応力が生じ、延性が劣るところから割れが生じやすくなります。また、COガスが発生するため、溶接金属中にブロホールの欠陥が発生しやすくなります。さらに、機械部品などに使用中のものは、引け巣などの鋳造欠陥部に油の侵入があるため母材のなじみ不足や融合不良が発生する場合もあります。-鋳鋼鋳鋼の溶接は一般圧延鋼板とほぼ同様な施工要領で行われます。通常、炭素量.%以下で不純物が少なく偏析のないものであれば良好な溶接性を示します。炭素量が.%以上や、その他の元素、リン(P)、イオウ(S)などの不純物を多く含む鋳鋼の場合は溶接部の硬化、割れなどの欠陥を生じる事がありますので溶接施工において注意が必要です。.溶接材料について-鋳鉄用溶接材料溶接棒の選定と予熱温度を表に示します。溶接材料にはそれぞれ特徴がありますので使い分けが必要です。主力製品であるCIA-とについて簡単に特徴を述べます。鋳物鋳鋼系鋳鉄系銅合金系軽合金系その他図種類炭素鋼鋳鋼品低合金鋼鋳鋼品材料記号KSCKSCKSCKSCKSCKSCKSCAKSCAKSCA引き張強さ(N/!)以上以上以上以上以上以上以上以上以上11|年月号(初春号)炭素鋼鋳鋼低合金鋼鋳鋼高合金鋼鋳鋼ねずみ鋳鉄可段鋳鉄球状黒鉛鋳鉄ねずみ鋳鉄球状黒鉛鋳鉄種類普通鋳鉄高級鋳鉄球状黒鉛鋳鉄オーステンパ球状黒鉛鋳鉄低温用中肉フェライト球状黒鉛黒心可鍛鋳鉄JIS規格GGGG可鍛鋳鉄白心可鍛鋳鉄Gパーライト可鍛鋳鉄JIS記号FC,FC,FCFC,FC,FCFCD,FCD,FCDFCD,FCD,FCD,FCDFCAD,FCADFCAD,FCADFCDLTFCMB-,FCMB-FCMB-,FCMB-SFCMW-,FCMW-FCMW-,FCMW-FCMP-,FCMP-FCMP-,FCMP-降伏点(N/!)以上〃〃〃〃〃以上〃〃伸び(%)以上〃〃〃〃〃以上〃〃絞り(%)以上〃〃〃〃〃以上〃〃表1鋳鉄の種類化学成分CSiMnSPCuCrNiMoW不純物の合計.以下.以下.以下.以下.〜..以下.以下.以下.以下.以下.以下-.以下.〜..以下.以下.以下.以下.以下.〜..以下.以下表鋼船用鋳鋼品の種類と機械的性能


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