新人営業マンのための溶接基礎講座


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「各種鋼材とその溶接材料について」ボイラーやリアクタの製造過程では鋼板に熱間、冷間による曲げ加工などを行うため、鋼板が硬くなります。さらに溶接においても、急熱急冷されるため溶接熱影響部が著しく硬化し、場合によっては割れが発生する危険性もあります。そのために低合金耐熱鋼の溶接では予熱、直後熱、後熱処理を以下の目的で行われます。①②③④⑤拡散性水素による溶接ビード割れを防止する。溶接部に粘り強さを与え、溶接部の残留応力を緩和させる。急熱急冷による溶接熱影響部の硬化を和らげる。耐食性、耐酸化性を向上させる。溶接金属の機械的性質の向上。などがあります。溶接前に鋼材を加熱することを「予熱」といい急冷による硬化を和らげます。溶接直後の溶接部近傍加熱を「直後熱」といい脱水素の目的で遅れ割れを防止します。熱処理炉を使用して応力除去焼鈍を行うことを「溶接後熱処理(PWHT)」とかSRといい内部応力の除去や機械的性質の改善を目的に行われます。表に低合金耐熱鋼の予熱、PWHT温度を示します。.溶接材料の選定低合金耐熱鋼の溶接材料は、溶接される鋼に近い化学成分(共金系)を用います。表、表に鋼種別・溶接法別の溶接材料を示します。リアクタや火力発電用ボイラーなどが大型化するにつれ溶接される板厚も厚くなり、低合金耐熱鋼では、サブマージ溶接やガスシールド溶接が主流になっています。加えて、他業種ではあまり使用されていないTIG溶接が広く使用されることも低合金耐熱鋼の溶接の特徴と言えます。低合金耐熱鋼用溶接材料には、高温強度・クリープ強度のほかに作業性、溶接性も要求されます。各溶接方法での溶接作業の要点は総合カタログ(赤カタ)にも記載しておりますので参照して下さい。溶接施工に際しては十分理解して行う必要がありますので、ご不明な点がありましたらご一報下さい。(!神戸製鋼所溶接カンパニー営業部カスタマーサポートセンター北海道地区担当)菅原孝志鋼種炭素鋼Mn-Mo鋼Mn-Mo-Ni鋼0.5%Mo鋼0.5%Cr-0.5%Mo鋼1%Cr-0.5%Mo鋼1.25%Cr-0.5%Mo鋼JISSB410,450SB480SGV410,450SGV480SBV1B,2,3SQ1A,2A,3ASQV1B,2B,3BSFQ1A,1BSFV2A,3ASB480MSTPA12STBA12SCMV1STPA20SCMV2,3STPA22,23STBA22,232.25%Cr-1%Mo鋼SCMV4STPA24STBA24鋼材規格ASTMGr60,65,70Gr60,65,70A515A516被覆アーク棒BL76ガスシールドアークMGS50TIGTGS50TGS51A302A533A508GrB,C,DTypeA,B,C,DC1,2,2a,3,3aBL96BL106MGS56MGS63STGS56TGS63SMGMMGSMMGTMMGCMA204A355A336A387A335A387A387A355A213A366A182A387A355A213A336A182表CMA76CMB76BL70CMB83GrA,B,CGrP1C1,F1Gr2GrP2Gr12Gr11GrP11GrT11GrF11GrF11Gr22GrP22GrT22C1,F22GrF22炭素鋼・低合金耐熱鋼用溶接材料CMA96CMB96CMA96MBCMB93CMB95CMB98CMA106CMA106NCMB105CMB108DW1CMAMG1CMMGS1CMMGT1CMDW2CMAMG2CMMGS2CMMGS2CMSMGT2CM一覧TGSMTGSCMTGS1CMTGS1CMLTGS2CMTGS2CMLサブマージアークG80/US36MF38/US36G80/US49MF38/US49MF38/US40MF27/US56BPF200/US56BMF29AX/US63BPF200/US63SG80/US49MF38/US49MF38/US40G80/US511MF29A/US511PF200/US511NMF29N/US511NPF200N/US511NG80/US521MF29A/US521PF200/US521Sリアクタ用鋼種JIS2.25%Cr-1%Mo-V鋼SCMQ4VA542鋼材規格被覆アーク棒ガスシールドアークC1.4aCMA106HTIGサブマージアークTGS2CMHPF500/US521HASTMTypeDボイラ用鋼種鋼材規格ASTMJIS被覆アーク棒9%Cr-1%Mo-Nb-V鋼STPA28改A387Gr91CM9CbガスシールドアークMGS9CbTIGサブマージアークTGS9CbPF200S/US9Cb表高強度低合金耐熱鋼用溶接材料一覧年月号(初夏号)|18


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