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被覆アーク溶接棒の作業性溶接棒にはその使用目的に応じて、多くの種類があ厚で変わり、板厚の厚い場合には強い方が、板厚の薄ります。溶接棒の良否を評価する主な性能としては、い場合は弱目の方が適しています。溶接性と作業性をあげることができますが、この両者チタニア系溶接棒が安定性がよいとか、また低水素は車の両輪のようなもので、どちらが欠けても一人前系溶接棒は溶込みが深いとかいわれますが、これは溶の溶接棒とはいえません。さて、車の両輪のひとつで接棒のアーク状態の相違をあらわす言葉として用いらある作業性とは……ひと言でいえば、溶接中の作業のれます。やりやすさおよび溶接後の処理のやりやすさというこ3.溶融状態とができます。被覆アーク溶接棒の作業性は一般に表溶融状態としては終始一様であることが望まれます1のような項目をあげることができます。作業性は、が、特に高電流で使用される場合などでは、溶接棒のこれらの項目を電流、溶接姿勢あるいは運棒法を変え終わり近くになると被覆筒の形状が悪くなり溶融状態てチェックし、総合的に判断されるものです。次にこが変わることがあります。これは通常「棒焼け」と呼れらの項目を説明します。1.アークの発生ばれており、このような状態が生じますとアンダカットなどの物理的欠陥を生じやすくなります。初アーク(新しい溶接棒で最初に出すアーク)と再4.スラグのはく離性とスパッタアークに分けられますが、最近の溶接棒では初アーク溶接後の清掃時間短縮やペイント塗装などの後処理が問題になるのは極端に低電流を使用する場合を除け工程での難易などから、この両者の良否は溶接のみなばほとんどなく、評価の対象となるのはいったんアーらず全体の作業時間に大きく影響するため、非常にウク中断後再び同じ溶接棒でアークを発生する再アークエイトの高い評価項目です。従ってスラグのはく離性性です。特に断続溶接や仮付け溶接のように一本の溶については自然はく離かあるいは軽くハンマーでたた接棒で幾度もアークを出す場合は、この再アーク性のけばとれるのが望ましく、スパッタについても小粒で良否が能率を左右しますので、作業性項目に占めるウ鋼板に付着しにくいことが好まれます。エイトは高くなります。2.アークの状態5.ヒューム発生溶接中に溶接棒から発生するヒューム量の多少が、この内容はアークの安定性と吹付け強さに分けるこ溶接者の健康に影響を与えることはいうまでもありまとができます。前者はさらに、溶接中にアークの長させんが、ヒューム発生量が多いとアーク点が見えにくや運棒操作がわずかに変わっても安定したアークが続くなるなどのやりにくさも生じてきます。これは環境くか(持続性)、溶接中にアークが前後左右に動揺する衛生、作業の安定性の面から重要な項目といえます。度合(集中性)を指します。一般に溶滴の移行状態がこのほかにも作業性の項目として種々あげることがでスプレーな場合、アークの安定性は良好です。吹付けきますが、少なくとも上記の5項目が満足されていな強さは溶込みの度合と考えてもよいのでその良否は板ければ、溶接者から使いやすい溶接棒との評価をうけ表1溶接棒の作業性の項目1.アークの発生2.アークの状態3.溶融状態4.スラグ5.スパッタ1.1初アーク1.2再アーク2.1安定性2.2吹付け強さ3.1被覆筒形状3.2均一性4.1流動状態4.2除去の難易5.1発生状態5.2除去の難題6.ガスおよびヒュームの発生状態2.1.12.1.2持集続中性性ることはむずかしく、これらの項目が作業性判定にあたって占めるウエイトは高いといえます。これまで述べてきたように「作業性」とは使いやすさのことであり、「使いやすい溶接棒」すなわち「作業性の良い溶接棒」ということができます。一般に作業性の良否が溶接棒選択の基準となるのは軟鋼あるいは高張力鋼でも板厚が薄く拘束の小さい場合が多く、軟鋼でも板厚が厚く拘束の大きい場合や高張力鋼が対象となるときには、作業性よりも溶接性が選択に占めるウエイトが高くなります。(1983年1月号)125