用語解説


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用解語説●知恵袋コーナー被覆剤の作用被覆アーク溶接棒は、鋼の心線に被覆剤を塗り固めたものです。裸の心線だけでは溶接が困難で、被覆剤には次のような役割があります。①アークの集中性と安定性を良くします。②保護ガスを発生し、大気中から酸素や窒素の侵入を防ぐカーテンとなります。③スラグを形成して溶接金属を覆い、ビード外観を綺麗にします。④スラグの融点や粘性等を調節し、下向だけでなく立向や上向姿勢の溶接を容易にします。⑤溶接金属の脱酸を行い、機械的性質を良くします。⑥溶接金属に適当な合金元素を添加し、必要とすMo,V等必要な特性に応じて調整します。これら原料の組合せによって、被覆剤の系統はイルミナイト系、ライムチタニヤ系、高酸化チタン系、低水素系等に分類され、それぞれ特徴を活かして使用いただいています。㈱神戸製鋼所溶接事業部門技術センター溶接開発部濱田悦男軟鋼・490MPa級鋼用被覆アーク溶接棒当社代表銘柄イルミナイト系ライムチタニヤ系FFB-10,B-14,B-17FFTB-24,TB-43,Z-44FFる特別な性質を与えます。高酸化チタン系FRB-26,B-33Fまた、被覆剤は、酸化物、珪酸塩、有機物、炭酸塩、弗化物等多くの粉末原料が混合されています。代表的な原料の作用を表にまとめます(◎:主な作用、○:副次作用)。アーク安定剤には、ルチール、イルミナイト、珪酸カリ等があり、アークが途切れないようにします。ガス発生剤には、澱粉やセルロース等の有機物や石灰石等の炭酸塩があり、高温のアークで分解した水蒸気や炭酸ガスを放出し、大気から保護します。スラグ形成剤として、種々の原料が寄与し、溶接作業性を確保することに加え、溶接金属のX線性能や衝撃性能と関連する塩基度の支配因子にもなります。脱酸剤には、溶融金属中の酸素と結合して除去する作用があり、Fe-Mn,Fe-Si等があります。合金元素添加剤として、Mn,Siのほか、Ni,Cr,低水素系FLB-26,LB-47,LB-52,LB-52UFFFF:FAMILIARCTM被覆剤①アークの集中・安定心線②保護ガス発生③,④スラグ形成⑤,⑥溶接金属母材2015Autumn18○○○◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎○○アーク安定ガス発生スラグ形成脱酸合金元素添加作用原料ルチールイルミナイト酸化マンガン珪石珪酸カリ珪酸ソーダ澱粉石灰石蛍石Fe-MnFe-Si


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