第8回関東甲信越高校生溶接コンクール(主催:東部地区溶接協会連絡会/共催:日本溶接協会東部地区溶接技術検定委員会/後援:日本溶接協会/特別協力:産報出版)が、4月22日神戸製鋼所藤沢事業所及び神鋼溶接サービス溶接研修センターで開催されました。各都県溶接協会、教員、応援生徒や父兄など関係者約170名が見守るなか、関東甲信越11溶接協会よりノミネートされた22名(内女子4名)が日頃鍛えた技術の成果を競いました。
志賀啓介大会競技会長・実行委員長(東部地区溶接協会連絡会会長)は開会にあたり、「高校生が技能を競うことにより日本のものづくりを支える溶接の普及を図り、製造業の担い手育成を支援することが高校生溶接コンクールの目的。各指定期間が教員・学生を集め実施する溶接研修会も定着してきた。これまでの大会を舞台に社会に羽ばたき、企業で働く方を輩出してきたことを関係者一同喜んでいる。大会を機に学校を超えた交流が生まれ、溶接の魅力を後輩に受け継いでほしい。」と語りました。
競技は溶接技能者評価試験のA-2F相当、被覆アーク溶接棒で板厚9mmの下向継手(V形開先、裏当金あり)を最終層でビード継ぎを入れて仕上げます。競技中の実技態度、競技材の表面外観(計100点)、そして前回より導入された超音波探傷試験(UT)の結果(100点)で競います。年々レベルの上がるなか、僅差の勝負となりましたが、FAMILIARC™B-14を使用した長野県中野立志舘高等学校の高木陽翔さんが最優秀賞を獲得されました。200点満点中196点(2位とは2点差)の見事な成績でした。
中込忠男審査委員長(日本溶接協会東部地区検定委員会会長)は講評で、「今回は超音波探傷試験で感度を上げて審査した結果、外観よりも差が出る結果となった。上位3名は超音波探傷試験での減点0で、外観共々素晴らしい。選手みなさんの技量は年々向上しており、今回も初層の溶込みを注意すればJIS溶接技能者評価試験に合格レベル。みなさんの普段の頑張りが実証されたと思う。」と語りました。
競技は2組に分かれ持ち時間30分で競技を行います。競技終了後審査完了までの間、選手や応援の生徒のみなさんは藤沢工場内の溶接ロボットシステムの製作工場及び、ロボットの動作実演を見学し、溶接への関心を深めていました。
神戸製鋼所は競技用被覆アーク溶接棒・賞品の提供などで、各地区の高校生溶接コンクールに協力しています。
入賞者(敬称略) | ||
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最優秀賞: | 高木 陽翔 | (長野県中野立志館高等学校) |
優秀賞: | 内田 祥平 | (新潟県立新津工業高等学校) |
黄 沢倫 | (埼玉県立大宮工業高等学校) | |
須合 勇斗 | (千葉県立東総工業高等学校) | |
木村 幸生 | (栃木県立栃木工業高等学校) | |
種村 凜哉 | (神奈川県立神奈川工業高等学校) | |
優良賞: | 福原 龍 | (群馬県立利根実業高等学校) |
ウォン マタイ | (サレジオ工業高等専門学校) | |
佐野 あい | (埼玉県立狭山工業高等学校) | |
小森 清之郎 | (サレジオ工業高等専門学校) | |
岩崎 優衣 | (茨城県立下館工業高等学校) |