Mail from China

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読者の皆様、こんにちは。インドネシア・ジャカルタのKOBELCO WELDING ASIA PACIFIC PTE.LTD.INDONESIA REP.OFFICE(KWAPIRO)に、2020年11月に着任した中井です。IROは2013年にシンガポールKWAPが設立した駐在員事務所で、ここインドネシアは溶接事業部門の提携先INTIWIが40年以上に渡ってKOBELCOの電弧棒を生産・販売する東南アジア有数の市場です。

さていまだに、世界共通の課題である新型コロナの感染拡大防止策について、当地の事情をお伝え致します。2021年7月には、もともと脆弱な医療体制が逼迫し在尼邦人が何人も亡くなるなど日本でニュースになったことを覚えていらっしゃる方も多いのではと思いますが、幸いにも関係者一同、無事にしております。そのような厳しい?環境ですが、赴任当時驚いたのは、首都ジャカルタでは、エレベータのセンサー式ボタン、レストランメニューのアプリ化や座席制限など、当時の日本と比較して早い段階で「非接触・ソーシャルディスタンス」の環境を整えていたことでした。もちろん、現在でも市中ではさまざまな対策がとられています。

エレベータの非接触ボタンや立ち位置指定
エレベータの非接触ボタンや立ち位置指定
レストランの着席を制限する×印
レストランの着席を制限する×印
メニューも印刷媒体を使わない 二次元コード
メニューも印刷媒体を使わない
二次元コード


インドネシアの人々は、「jam karet:ゴムの時間」=ゴムのように伸びたり縮んだりする時間=柔軟な時間感覚=当てにならない予定=予定は未定、で表現されるのんびりした時間感覚の国民性で、緩和すると一気に緩んだり、朝令暮改のルール施行や運用との不一致が日常的にあったりと、感染拡大防止策の実行が難しいことは否めません。ただ、一方では、その時に必要なものを躊躇なく取り入れる柔軟性、早い決断と実行があることもまた事実で、ワクチン接種やPCR検査の証明を登録して公共の場の入出場認証を行うアプリを即時投入するなど、コロナ禍においても、この国のダイナミックな動きを肌で感じる日々です。

私は、アメリカ、シンガポールに次いで3度目の海外駐在となります。質と量に求められるものは地球上どこでも変わらないことを実感してきましたが、加えて当地では将来へ向かう熱量と最先端を活用して飛び級する可能性への追求があります。課題は多いですが、高品質な溶接・十分な量と、「その先」に応えられるよう取り組んで参ります。

この原稿を執筆している間にも新型コロナの状況は刻一刻と変化していますが、皆様が、安全に過ごされつつ、少しでも早く安心して暮らせる日々が戻ることを願っております。


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