山都の水路橋

山都の水路橋

美しさを誇る日本最大級の水路橋「通潤橋(つうじゅんきょう)」 ----熊本県山都町(やまとちょう)

通潤橋は、江戸時代末期の嘉永7年(1854)に阿蘇の外輪山の南側の五老ヶ滝川の谷に架けられた水路橋です。水不足に悩む白糸台地に水を送るため、地元の惣庄屋・布田保之助が中心となって、熊本城を築いた肥後・石工集団の技術を用いて建設されました。

日本最大級の石造りアーチ水路橋で、橋の長さ75.6m、幅6.3m、高さは20.2mあり、1960年に国の重要文化財に指定されました。水源地から逆サイフォンの原理によって用水が流れ、橋の上に設置されている3本の石の通水管を通って、高い台地に水を運んでいます。通水管の内部にたまった泥や砂を除くための放水も、この水圧によるものです。先人たちの知恵と技術が、今でも周辺の田畑に水を送り続け、人々の暮らしを潤しています。



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