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有限会社七祐建設 本社工場


人材と設備が織り成す製品づくり
- 有限会社七祐建設

前田社長

高知県南国市(なんこくし)は高知県内では人口第2位の市。高知龍馬空港のほか、道路では高知自動車道が走り、文字通り空・陸の玄関口となっています。北部は四国山地に位置する山林、また南部は太平洋を臨むことができます。竜馬伝が色濃く残る地域であり、この時期は脂ののった戻りかつおのたたきが旬ともなっています。

今回はこの南国市に本社工場を構える有限会社七祐建設殿を訪問し、前田社長にお話を伺いました。

本日はお忙しい中、お時間を頂きましてありがとうございます。また、日頃より弊社の溶接材料ならびに溶接システムを御愛顧頂き、誠にありがとうございます。早速ではありますが、御社の概要についてお聞かせください。

本社工場全景
第2工場全景

当社は昭和55年に高知県高知市神田で創業を開始しました。当時は鉄骨に関わらず、鋼構造物全般を扱っていましたが、その後は鉄骨に専念することにしました。平成に入ってから全鋼協のグレードもR→Mと規模を拡大し、平成15年には本社近隣に第二工場を新設しました。鉄骨ファブリケーターの中では後発に当たりますが、品質への拘りと適切な設備投資、従業員のやる気にも後支えされ、良いお客様にもめぐり合え、現在ではHグレードを取得するに至っています。

品質への拘りと適切な設備投資について詳しく教えてください。

南国市風景
第3工場予定地

溶接の部分では極力自動化を進めています。従業員もAW資格保有者は4名在籍していますが、自動化することでも溶接品質の統一化が図れます。また、最近ではISO9001の認証取得を進めており、本社工場を含めた計4拠点で取得しています。このISO9001取得では、全社員が取り組んだことで、社員の間にも絶対に悪い製品を市場へ供給してはならないという自覚が再度生まれ、品質への意識と自信がさらに深まりました。

設備投資の部分では、2年前より香川の綾川にも新工場を設立し、本格稼動をしています。本社・綾川の2工場体制となって以降、本社では主に切板加工と鉄骨加工、綾川工場では一次加工からプラズマとレーザーを使用した切板加工、一部で鉄骨加工の体制を引いていましたが、受注体制強化の中で本社ではレーザー切断の導入、綾川では本社から溶接ロボットの移設を決定しました。また、ここに来て本社近隣に第三工場を設立し、16年4月立上げを目指すことにしました。一次加工ラインも新設し、無人夜間運転で安定稼動をする神鋼の15トン柱大組立2アークロボットの導入を決定しました。

この度は、ご発注頂きましてありがとうございます。御社では神鋼溶接ロボットの他にも、長菱エンジニアリング㈱殿の石松、大政、小政、大五郎等もお持ちですが、それぞれの特徴や感想はいかがでしょうか?

ARCMAN™鉄骨柱大組立2アーク溶接ロボットシステム

石松等はロボットと言うより、自動機となるが持ち運びがしやすい、1名でも複数台を監視できる、導入コストが安い等のメリットがあります。複数台持っているので、昼間の溶接能率としてもかなり高い。一方で、やはり溶接の監視がある程度は必要ですので、どうしても作業員が張り付きとなる。工程が間に合わなくなってきても夜間運転等は難しいですね。神鋼溶接ロボットの場合は完全な無人運転が可能で、溶接欠陥も非常に少なく、ビード外観も良い。夜間でも安心して任せられます。溶接工も不足しがちですし、今後も期待したいと思います。

御社の今後の取り組みや、当社への期待・要望等についてお聞かせください。

山崎オペレーター
梁すみ肉溶接 FAMILIARC™ MX-Z210 ビード外観

現在は2工場体制で社員60名、月間加工量は1,400トン~ 1,500トンを維持し、受注エリアも四国、近畿、関東と拡大してきています。得意先のゼネコンからも管理能力等高評価を頂き、安定受注につながっています。設備関係も増強していますが、人材育成にも力を注いでいます。最近では溶接知識と実務に精通した技術者をコンサルタントとして招き、定期的に講習会を開催しています。設備も大事ですが、人材もとても大事。継続的な勉強会を開催し、従業員のレベルアップを図り、今後も高品質な製品作りを目指したいと思います。神鋼さんへは溶接総合メーカーとして、今後も溶接ロボットのさらなる進化や、溶接材料の開発、技術指導等をお願いしたいと思います。また、設備関係は全般的に言えるのですが、納期が長くなっており、第三工場の垂直立上げに向けても納期調整をお願いしたいと思います。

貴重なご意見ありがとうございました。納期についてはご迷惑をおかけしておりますが、最大限の努力をして参ります。また鉄骨業種向けには検討している溶接材料がありますので、今後紹介させて頂きます。技術指導や講習会についてもカスタマーサポートグループとともにご協力させて頂きます。

終わりに

ご多忙の中、取材に応じて頂きました前田社長には心より感謝申し上げます。今後とも溶接全般においてご協力できるよう、努力して参ります。最後になりますが、有限会社七祐建設の皆様のご発展とご多幸を祈念申し上げます。

レポーター 杉山 国太郎
㈱神戸製鋼所 溶接事業部門 営業部
西日本営業室 四国営業所

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