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株式会社残間金属工業


『地域』に愛され『社会』に貢献する企業であり続ける
ー 株式会社残間金属工業

北海道の東部にある釧路郡釧路町は、雄大な釧路原野にあり、北は釧路湿原国立公園、南には青く広がる太平洋を望み、総面積の約8割を山林が占め、町内には多くの河川が流れる自然豊かな街です。釧路という名称は、諸説ありますが通路を意味するアイヌ語の「クシュル」から来ていると言われています。

今回、この自然の魅力があふれる街・釧路町に工場を構える、株式会社残間金属工業を訪問し、残間代表取締役社長、原取締役生産管理部長、菅原執行役員工場長、残間技術顧問の4名にお話を伺いました。

工場外観
事務所外観

残間代表取締役社長
原取締役生産管理部長
菅原執行役員工場長
残間技術顧問

本日はお忙しい中、お時間を頂戴しありがとうございます。また、日頃より弊社の溶接材料および溶接システムをご愛顧いただき、誠にありがとうございます。まずは、御社の概要についてお聞かせください。

当社は、昭和32年に釧路市内で創業いたしました。創業当初は板金屋として、主に石炭を使用するルンペンストーブ(ルンペンはドイツ語で「使い捨て」の意)の製造をしていました。始まりは自宅の一室からでしたが、ストーブが口コミで広まり、市内に工場を借りる規模になりました。

その後、時代は石炭から石油へと移り変わっていったことから、先代の社長(現会長)が昭和53年に現在の釧路町に工場を構え、鉄骨製作中心にシフトしていき、昭和54年には株式会社残間金属工業に改組しました。釧路地域で鉄骨の製作を開始したのは後発でしたが、今では釧路地域唯一のHグレードの認定を受けるまでに成長しました。

時代の流れを読み、会社が成長されたということで、改めて御社の得意分野や強みを教えてください。

当社の強みは、大きい重量物から、小物やステンレスまで幅広く手掛けていることです。少なくはなりましたが、今でもルンペンストーブはもちろん、バーベキュー用の鉄板も製作しております。バーベキュー用の鉄板は釧路町のふるさと納税向けで、当社の女性社員が考案し、ふるさと納税を通して一般のお客様でもお買い求めいただけます。地域住民の方から自転車のペダルや車椅子の修理・溶接を頼まれることもあり、それらをきっかけに他の仕事につながることもあります。

幅広い事業内容と、それを支える技術力が強みなのですね。続けて溶接についてもお聞きしたいのですが、現在の当社製品のご使用状況について、お聞かせください。

当工場では神戸製鋼製の溶接システムと溶接材料を使用しています。ロボットは2007年に導入し、現在は天吊マルチワーク溶接システムと柱大組立溶接ロボットシステムを使用しています。導入の前年に仕事量が多く、ロボットの導入を決めました。今ではロボットなしでの稼働は考えられません。溶接材料についてはソリッドワイヤはもちろん、フラックス入りワイヤも多く使用しています。当初は溶融亜鉛メッキ構造物溶接の作業性向上のために導入し、その後スラグ系のDWシリーズの使用も始めました。今では溶込みの良さからMXシリーズ、特に[F] MX-Z50Fを多く使用しています。ビードの美麗さはもちろん良いですし、製品検査・外観検査の第一印象が良く、満足しています。

鉄骨天吊マルチワーク溶接システム
鉄骨柱大組立溶接ロボットシステム

半自動での溶接風景

嬉しいご評価ありがとうございます。溶接システムと溶接材料について広くご愛用いただいておりますね。それでは、当社への要望についても、お聞かせ願います。

1つ目は、システムを含めた溶接の教育体制やサポート拡充に期待しています。神戸製鋼グループとして溶接のVRトレーニングなどに取り組まれているとのことで、溶接に興味を持っていただける若い人の拡大にも期待しています。2つ目は、SDGsやカーボンニュートラルへの取組みをお願いしたいです。時代の流れとして避けられない課題と考えております。

貴重なご意見をありがとうございます。今後も、神戸製鋼グループ一体となって、お客様や社会の課題解決につながるメニューをご提案してまいります。最後に、今後の取組みや展望、抱負について教えてください。

1つ目は、今後物件は大型化していくと考えており、月産能力の拡大が課題であり、大型物件への参画を狙うに当たり、設備面でカバーしていきます。省力化・自動化への対応と人の技術力の強化、両方に取り組んでいきます。2つ目は社員のやりがいや地域への貢献です。社員の多様性を大事にしたいと考えており、女性も働きやすい環境の整備にも取り組んできました。2019年からは釧路のプロアイスホッケーチームのスポンサーをしておりますが、引続き地域に貢献し、地元に愛される企業でありたいと考えています。

今後の展望について強い意気込みありがとうございました。
ご多忙の中、取材にご協力いただきました残間代表取締役社長、原取締役生産管理部長、菅原執行役員工場長、残間技術顧問には、心より感謝申し上げます。今回、取材を通して、残間金属工業様が地域に愛されていること、また会社として地域に貢献されたいとの想いを強く感じることができました。その原動力に加え、幅広い事業内容や従業員の方々の多様性が残間金属工業様の強みにつながっていることを知ることができました。
最後になりますが、株式会社残間金属工業の皆様の今後益々のご活躍を、心より祈念しております。


レポーター:安藤 昇平
(株)神戸製鋼所 溶接事業部門 マーケティングセンター
国内営業部 東日本営業室 北海道営業所


※文中の商標を下記のように短縮表記しております。
FAMILIARC™→ [F]

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