遠野の南部曲り家

遠野の南部曲り家

懐かしい日本の原風景と民話の伝わる里、遠野の南部曲り家 ----岩手県遠野市

岩手県南東部の内陸に位置する遠野市。

曲り家とは、人の住む母屋と馬小屋を直角に連結したL字型の家のことをいい、旧盛岡藩領、特に盛岡市周辺や遠野盆地を中心に多く見られます。

中でも有名な「旧千葉家住宅」は、天保年間(約200年前)に主屋が建設され、大正末期頃までに現在のような屋敷構えが整ったとされています。

2007年に国の重要文化財に指定されました。

L字型につながった住居空間では、寒さの厳しい冬は人も馬も同じ暖をとり、人の顔が見える環境で育つ馬はよくなついたそうです。柳田國男著『遠野物語』にある馬と娘が愛し合う話も、馬とともに暮らす環境があったからこそ、語り継がれてきたのかもしれません。

外観は周囲の自然地形を利用して建てられており、茅葺の屋根、石垣、土壁が自然の風景に溶け込み、どこか懐かしさを覚える景観が魅力です。



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